コクラン咲く ’18.7.8 曇のち晴

 今日は近年にない長く降り続いていた大雨もようやく上がってくれそうなことから、満開時期が気になっていたコクランの様子を覗いてこよう。もっとももう満開はとっくに雨降りのなかであっただろうから残り花だけでもとの予想であったが、やっぱりみんな咲き終わっており、残ってたのはただ一株のみの寂しい結果であった。でも、今回は西日本を襲った記録的な大雨だったのだから致し方あるまい。それに当方の地域はなんとか大雨からの大被害は、ほとんど免れたことから花の満開などでの愚痴はよそう・・。

 さて、そのコクランであるのだが、どう見ても地味すぎてラン科であってもほとんど人気もなさそう。とはいえラン科の一員ならばその大抵が危惧種扱いなのだが、盗掘すら免れ京都府下ではかなりの個体数があり、減る傾向にはないためランクを下げ、京都府のRDBカテゴリーは「要注目種」とダウンとなったようだ。
 それにまた咲く場所がいただけない。常緑樹下のうす暗い湿ったところが住みかのようであり、6~7月ころの開花という条件から、普通の山歩きをやっている人たちには見向きもされそうにない。それだけマイナーな野草であり話題にもならないようで、ネット上でもこの花に関しては影が薄そうだ。

 さりとて、クモキリソウの仲間はなかなか独特な花揃いなのだが、唯一不人気な原因はどうしてなのかと考えてしまう。やっぱり咲く場所、陰湿地で暑い時期のためにやぶ蚊の攻撃は避けられないことや、もちろんうす暗い斜面でハッキリ詳細は見えず、撮ったものは納得のいくものはほとんどないのだろう。このような悪条件の中にいる野草は敬遠されること必定だろう。残念ながらわたしもこのあたりでさよならしたくなったラン科のひと花となってしまいそう・・。涙

コクラン(ラン科クモキリソウ属) 
     
 先月6/22では蕾だったが・・    本日はこの株のみ咲き残っていた。

 確かにクモキリソウの唇弁、側花弁に側萼片あたりは雰囲気は似た者同士の範疇ではなかろうか。それにスズムシソウあたりもよく似通った花造りだろう。ただ、ユウコクランには出会っていないためにハッキリとはいえずとも、図鑑等によれば、やっぱりクモキリソウの仲間の中ではコクランに一番見た目は似ているようだ。だが、しかし、何とか出合いたいとそう思えないのは残念な花である・・・。

 
葉が写ってないコクランだが、葉↑だけは一流の美しさではないのだろうか 

 コクランの花部分名等

 葉の長さは図鑑によれば10~18cmとあり、6本ほどの葉脈がはっきり見え、葉の先は尖るのだ。花茎は15~30cmとすらっとしているものも多く花数は5~10個総状につけるとあるが、たまたま↑の画像の花は10個ありそうだ。花色は暗紫褐色や黒褐色といろいろ説明あるも、わたしが見たものは緑色やこの画像のように暗赤色が多いようであるのだが・・。

 
コクラン花の様子をいろいろ図鑑など見ながら名前をつけてみる。それにしても面白い花だがやっぱり地味だなぁ・・

どちらにしても不思議な花の姿形だが、これだけうす暗いと山歩きの中ではよほどの花バカでないかぎり目には入らないだろう・・笑

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