京都西山に咲く花 ’18.8.11 晴

 連日の酷暑の中だったが、それでもややその暑さが下火となりそうな雰囲気となっているも早く30℃以下の気温の中で暮らしたい。それにしても近年の中では驚くほどの猛暑の連続で、もうこれからの夏期の暑さは40℃を越える最高気温は驚かなくなるのだろうか・・。このような恐ろしくなる地球温暖化現象は地球環境に対する全人類の宿題となることだろう・・?。

 さて、8月11日は『山の日』の祝日である。本来であればアルプスへの夏山登山を狙いたいところであるが、こうも暑い日が続けば気が進まない。仕方ないね、里山歩きで辛抱しよう。今回は西山山麓の真夏の植物観察をしてみようと重い腰を上げることとした。それでも猛烈な酷暑の中であるにもかかわらず、ホソバオグルマが咲き初めとなっていた。

         
 ホソバオグルマの葉表    ホソバオグルマ(キク科オグルマ属) 細葉小車   ホソバオグルマの葉縁は裏側へ巻き込む

 ①ホソバオグルマ

 ・放射状に整然と並んだ舌状花を小さな車に見立てたものという名の謂れだが、こちらで咲く花の様子はどうもその謂れどうりには見えそうにないが・・?

 ・原野や田の畦などの湿地にはえる多年草らしいが、今年は裏年のようで今回は一株しか花をつけていなかった。府内ではわずかに生育しているにすぎなく、京都府のRDBでは『絶滅寸前種』に指定されている希少種

 ・地下茎を伸ばして繁殖し、茎は高さ20~60cm、短い毛がある。葉は薄く、また互生し鋸歯があり基部は無柄。茎の上部はよく分枝し、7~10月にかけて径18^25mmで黄色の頭状花をつける。

 ・葉の裏面ヘ脈がカセンソウと異なり隆起しないとあるが、実際の葉裏(↑右画像)は若干隆起しているように見えるが・・?。またそう果ではホソバオグルマのそう果の表面は有毛だが、カセンソウは無毛であるとのことで、秋にはその部分についても観察してみたいものだ。


 そしてメハジキは満開であった。

 
メハジキ(シソ科メハジキ属)目弾き 別名ヤクモソウ

 ②メハジキ

 ・子供が短く切った茎をまぶたにはさんで目を開かせて遊んだからだとの説や、別名は花の時期に全草を採り、乾燥したものを産前産後の保健薬としたことから益母草ともいうと手持ちの図鑑にある。

 ・野原や道ばた、荒地に生える高さ0.5~1.5mの多年草で、全体に白い毛が密生する。根生葉は花期には枯れてない。茎葉は長さ5~10cmで深く3裂し、裂片はさらに羽状に切れ込む。

 ・花は淡紅紫色の唇形花を数個ずつ咲かす。花姿によく似たものにイヌゴマがある。


 その他での野草類は次のとうり

         
 シロバナサクラタデ(タデ科)これから   オオカナダモ(トチカガミ科)満開    サイコクヒメコウホネ(スイレン科)花期長し
         
 ガマ(ガマ科)花期長し    ヤブマオ(イラクサ科)    シンテッポウユリ(ユリ科)植栽

 


 木本類は花は少ないが、さすがにいろいろな果実をつけたものが多くあった。そのうちの主たるものを取り上げよう。

       
 クサギ(シソ科)咲き初め  クズ(マメ科)咲き初め  ムラサキシキブ(シソ科)若き実  ヤマコウバシ(クスノキ科)若き実

 最後に最近はまっているブドウ科をみよう。笑、ブドウ科の中で初めは一番のお気に入りのエビヅルである。期待していた果実がほとんど見つけられないのが残念である。

         
まだ花が咲く、切れ込み多い葉   エビヅルの普通の葉     葉裏はクモ毛に覆われ白っぽく見え

 最後にノブドウはブドウタマバエなどの虫が開花期に寄生し、虫こぶができるなどで食べられないが、その実は異常に大きくなって色あいもルリ色、ピンク、紫、水色、薄茶など、綺麗な色の果実を見せてくれ、そんな姿を観察できる秋の楽しみのひとつでもあろう。

 
 葉から名はキレハノブドウ   果実は虫こぶがつきやすい 

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