西山山麓に咲く花 ’18.8.28 曇

 ようやくにして酷暑日からやや涼しくなってきそうな気候の気配だ。それにしても植物たちも季節になんたる敏感なことか。山裾の様子伺いとしてみたのだが、秋花がそろそろ顔見世の様相であった。嬉しいですね、暑いのを忘れて花歩きを楽しんだ。

 当地では例年9月中旬が花時だが、これだけ汗を流しながらこの花を眺めたのは記憶にない。それはカリガネソウ(シソ科カリガネソウ属)である。やっぱり咲き初めは一輪のみだった。京都府のRDBでは『準絶滅危惧種』で希少種だ。山の谷沿いの草地にはえる多年草で、石灰分の多い岩質のところに生える傾向があるようだ。この花も簡単には目にできない。いや、植物園に行けば毎年見られるのだが・・(笑)、また、全体に悪臭がある。シカは食べないので安心だ。

     
カリガネソウ    9/2には5~6輪が咲いて 

 ヒヨドリジヨウゴ(ナス科ナス属)も一番花のようであった。この種の葉は三裂または五裂とある。でも葉姿は特に五裂の姿が独特であることから一度見れば忘れないだろう。また、秋深くなるころの真っ赤な光沢ある果実も見事である。

         
仲間の花と似る ヒヨドリジヨウゴ    五裂する葉の姿は珍しい形に見え   9/2、この花はイヌホオズキ 

 タンキリマメ(マメ科タンキリマメ属)も初陣であった。この花を見ればやっぱりトキリマメの花も見たくなるが、さぁいつ頃見られるだろうか・・。もちろん両者の花はそっくりで、わたしはこの両者の同定は葉でしか不可能な種である。

         
 ひとつしか咲いてないタンキリマメ    三小葉の葉はしわが目立つ   9/2の花は満開となってた。 

 フジの仲間のナツフジ(マメ科ナツフジ属)が花と果実の両方が見られた。仲間にはノダフジ・ヤマフジがあるがナツフジだけが花は遅く、実の表面には毛がない。共につる性でヤマフジのみが右巻きで後の二つは左巻きである。

     
 ナツフジの花も珍しい、つるは左巻き   ナツフジの果実のみ表面は無毛 

 

         
9/2アオツヅラフジの実が見られ    9/13にはマメアサガオが見られた    同日にヒレタゴボウも咲いてくれてた 

 ヤブランやその他の秋花などがいろいろ見られた。他にもガンクビソウ、ゲンノショウコ(紅花)、ダイコンソウ、アカバナユウゲショウ、ミズヒキなどが咲いていた。

       
 センニンソウ(キンポウゲ科) ボタンクサギ(シソ科)   ヤブラン(キジカクシ科) ハグロソウ(キツネノマゴ科) 

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