ミヤマウズラ咲く ’18.9.28 晴

 またまた台風が西日本に上陸しそう・・、それも先の21号台風と同じく非常に強い台風で、ほぼ同じコースとのことである。被害地はその復旧が終わりもしないところへの24号台風とは極めて遺憾である。そのような時に今日だけ晴の一日となるようで、これは山へ行かずばなるまい。
 それにはやっぱり花歩きのできるところと言えばここしかないとスイラン(キク科)のお目当て地へ向かった。だが、思いもよらない今年の秋花は、早春からこれまでの花たちが例年より早めだったにもかかわらず、秋以降の開花は遅めの感じとなっているではないか。

 そうはいってもミヤマウズラが咲いていたのには驚きであった。この種はわたしのテリトリーの近場では8月末から見られることからと、今年も足しげく見に登っていたのだが、いずれも開花には出会えなかったものであったために、今年の初花となったことから一応喜べた。
 だが、しかし、たったの一輪だけなのが残念だった。図鑑ではいっぽうにかたよって穂状に5~10個の淡紅色花をつけるとの説明があるのだが、こちらの個体は5個ついていたが1個を残して咲き、それらは淡紅色が遠慮がちで薄く、ほとんど白色に近かく派手さは望めないただのひょうきんな顔だった。笑

     
今年のミヤマウズラの花はおそらくこれが最初で最後だろう・・ 

 続いて、サワシロギクが今年は当たり年のようで、歩く道々に満開の群生が姿を並べる光景が見事であったのもうれしい。この菊は細い茎のためにややもすれば花の頭の重さで倒れがちになることは致し方ないだろうが、30日にやってくる24号台風でまたぞろ軒並み茎が折れ曲がってしまうのかと感ずればしみじみ花たちは可哀想だなと思わざるを得ない。

         
 サワシロギクの舌状花は最初は白色だが・・   これだけの群生は久しい~♪     開花からしばらく経てば紅紫色に帯び素敵

 この樹木はこれまでからネズ(ヒノキ科ビャクシン属別名ネズミサシ)だと決めてかかっていたので、とりわけページで取り上げる必要もない樹種だと勝手に思い込んでいた。ところが、今回は何気なくこの葉を触れたのだが、「あれ~、葉先を触ってもちっとも痛くないヤン・・?」と気が付いたのだ。
 その他の葉の部分も触ってみたのだが、いずれもほとんど変わりなく痛いとは思えないで、それよりも葉っぱも柔らかさを妙に感じたことだ。この大発見により、帰宅後に調べてみるとその話しが出てきた。その結果はトショウ、ムロともいわれるとあった。漢字は『杜松』であるらしい。

 さらに、果実は杜松実といって『トショウジツ』の名で漢方でも使われているらしい。はたまた葉先が痛いのではなく、軟らかさからトショウと言われる種は盆栽や生け花にも利用されているようだ。なお、杜松実は17世紀オランダの医師が熱性疾患の治療を目的として蒸留酒に、この果実を加えた薬酒がジンの起源とされているらしい。薬効には発汗、利尿薬。膀胱炎、尿道炎、浮腫、風邪、痛風などに用いると漢方薬の説明が見られる。

 普段山歩きの中で白くなった果実はよく目にしているのだが、球形の実は約1cmほどになり、初めは緑色、翌年または翌々年の秋に熟し、黒紫色になるらしい。その頃の実の表面には白くなってロウ質に覆われるために、黒紫の状態は分からないことになる。「どうりで、この実態を知るには白いロウ質を剥がせば黒紫色が分かるだろうから次回には確認としよう。」となり次回の宿題ができた次第である。
 「皆さんも機会あれば黒紫色の状態を確認なさって見てくださいね。ただし、普通ネズの葉先はチクッと痛いですから、最初からいきなりきつく握らないでくださいね。血が出るほど握られても自己責任でということでお願いします。悪しからず・・」

         
秋、球形の果実の表面は白いロウ質に覆われる   トショウ(杜松)は高さ5^6mとなる    この成木の果実は大豊作のようで一杯つく

 山野草と樹木関連も観察しながら楽しめた。♪♪~

         
 スイランはまだ蕾状態で残念!   このツリガネニンジンは色濃い株だった     左の花色はまさにこのキキョウ色だろう
         
 舌状花の数は少ないシラヤマギク、葉は大   カワラケツメイはマメチャ、ネムチャとも     コクランも果実が膨らんできたよう

 木本類はほとんど果実でそろそろ完熟化が近そう・・。

       
カマツカの果柄には皮目目立ち   ウメモドキは果実期が綺麗で庭木にも  ヘビノボラズ、特徴の鋭い棘長し  アオハダは実とまもなく黄葉も見事になり
       
 シャシャンボの完熟にはやきもきするが・・  センダン高木で開花すら気が付かず実だ  イヌザンショウ開花遅くようやく果実が・・ マルバアオダモも背高く、実は触れず 

* シャシャンボ(ツツジ科)の果実は晩秋の頃、紫黒色になって白い粉がふけば、ツツジ科の中では美味さトップクラスとわたしは勝手に決めているのだが、みなさんも出会えれば是非ご賞味のほどを!・・だが、あくまでもわたし個人の戯言なり~笑

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