ポンポン山の秋花巡り ’18.10.12 曇

 21号台風(9/4)から1ケ月以上経過したが、その後の山道は常連山歩きの方々が、あちこちの倒木処理をなされているようで、ポンポン山の主たるコースの処理が進んでいることから登ってみようと出かけた。お蔭で大木の大幅な処理まで進んでいるようなことから、猛烈なる台風の爪痕処理も一段落状態であろう。その常連のお二人にもお会いし、お礼を言って先に山頂到着とし、その後の花巡りへと急いだ。

 ありがたいことです。ほぼ順調に歩けるようになっていた。こうなれば、お目当ての花歩きをしないとおそまらない。咲いていましたネ・・。今年も見られた残花のジンジソウ、ジャコウソウ、ツルニンジン達、それに群生で満開のナギナタコウジュがそれぞれ咲き誇っていた。

 
ジンジソウはもうほとんど終盤となっていた・・ 

 もちろん、ジャコウソウ、ツルニンジンに出会えるも、台風のためにやってくるのが遅すぎたのは致し方ない。咲き終わりで足元には落下盛ん状態の花殻がちりばめられていた。だが、それでもナギナタコウジュは満開状態が鹿除け柵もない大自然の中に広がっており、この種は鹿の忌避植物だと教えてくれるたのだ。

         
 ジャコウソウ(シソ科)    ツルニンジン(キキョウ科)   ナギナタコウジュ(シソ科) 

 

 さて、今回の大きなお目当てであったのは貴重種のトリカブトである。この春の新聞で話題になった『全国的にもごく限られた所にしか見られないムカゴ付きのトリカブトが自生しており、それも染色体数が32本の4倍体トリカブトとして全国初の事例である。』
 なお、大原野森林公園内で見つかったトリカブトは茎や葉腋と呼ばれる葉の付け根のすぐ上などにムカゴが発生する。すなわち無性芽(ムカゴ)がつく4倍体のトリカブトは、これまで染色体数が16本の2倍体に分類される関東のジョウシュウトリカブトだけとされていたのとは相違するものらしい。また、この4倍体は他にも滋賀県高島市でも見つかっているようだ。

         
    4倍体のトリカブトは全国初の貴重種     
         
キンポウゲ科トリカブト属のトリカブトのいろいろな姿のムカゴの様子 

 その他の野草類等は次のとおり、他にはアケボノソウ、オタカラコウ、ツリフネソウ、クサアジサイなどの残花、ハダカホオズキ実、ミツバウツギ実、ツリバナ実、コバノガマズミ実、ウバユリ実なども見られた。

ガガイモの果実

       
 満開のアキチョウジ   ガガイモの果実から種髪は12下か    ヒヨドリジョウゴは茎に毛が密生 
         
 カラスウリの実が10個ほど見られ   シダ植物のウチワゴケは久しぶり     リュウキュウマメガキは多くない

 本日も8時前から16時過ぎまでの約35000歩の徘徊で、山に咲く花や野に咲く花など、いろいろ各種の花や果実類たちの秋の観察歩きが十二分に楽しめたのである。

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