京都北山 西尾根から皆子山 ’18.10.29 晴のち曇

小野谷口-小野谷峠-大見三叉路-西尾根-P926-皆子山-南尾根-P889-P819-ヒノコ-ミタニ峠-三谷口-小出石

 皆子山の稜線の紅葉真っ盛りを一度は見たいと思い、その時期の10月末に始めて登ってみた。これまでは11月に入ってからの紅葉見物が多かったのだ。しかし、地形的に度重なる台風襲来で山頂周りの稜線の樹々は丸坊主同然になりやすいようだ。どうりで今日も葉も実もほとんど落下した後のようで見どころはまったくなかったのが残念だった。さりとて山頂から近くの紅葉景色が楽しめるわけでもない。こちらの紅葉登山は諦めるしかなさそうだ。せめて皆子山の山頂からやや離れた地からの皆子山の紅葉景色で我慢だろうか・・。

 
山頂より西尾根に戻って南尾根へ取りつけば皆子山の紅葉だが、この光景も見飽きた・・ 

 さて、今回も小野谷を詰めた。バス停(9:25)のゲートから15分ほどで古びた建物があるが、このあたりまでは作業用の舗装路だろう。しかし、今回の台風被害も相当なもののようだったが、重機等ですっかりきれいに整備が終わっており、掃いたように見事な片づけだった。

 しかし、メタセコイヤあたりから奥はやっぱり従来どうりの悪路が続いていた。でも、この荒れ様にも年が経ったようでそれなりに歩きやすくなったように感じた。最後のロープ場にくれば「やれやれ、もうこの上が小野谷峠だな」と思わせてくれホッとして色づき始めた樹々を見上げるのだ。
 でも峠がそこだとの所が以前からの杉の倒木が道を塞いでおりやや歩きにくい。いつまでたってもここの大杉倒木は処理されない。でも無理やり通過すればここが小野谷峠となるのだ。ピークハンターさんのきれいな標識がかかっていた樹木が倒されてしまい、もうその標識は見当たらない。やむなく近くの粗末な標識を撮る。

       
 大岩座るあたり今回左を巻いてみよう  沢に溜まる流木の上を度々越える  最後のロープ場でホッとできる バス停から40分ほどで着いたがフゥ 

 峠から大見三叉路まではどなたかが整備の手を入れてくれたのだろうか。枯れ木や倒木が少なくなっていたように感じた。後半にはマユミ、サワフタギ、タンナサワフタギ、ムシカリなどの樹々があるのだが、今回は葉も実も全く見られないので速足で通り過ぎる。

 もちろん、あたりの集落には人影はない。もう限界集落を通り越しているのだろうか。そんな淋しいことを思うとすぐ左にオゴシ84だ。これまではオゴシ102の電柱箇所からの取りつきで登っていたのだが、今回は大見尾根の数ある尾根の一つを登ってみることにした。最初がすこぶる超急登だが、上がればその後の歩きはそれほどでもない。しかし、800mあたりを越えた支尾根に着くと1~二年前の台風被害だろうか、すごい倒木の連続で歩きづらいのが残念だ。

         
 大見三叉路も色づきはまだまだ   三叉路から4分でこの電柱    その右前に苔むす橋をそろりと渡り

 そして電柱84から45分ばかりでマッタン峠手前の西尾根縦走路Ca820あたりに登り上げた。さぁ、この後は快適な稜線漫歩が楽しめると意気揚々の始まりだ。15分もしないで皆子山と南尾根の分岐であるCa920あたりだ。この三叉路より5分でピークハンターさんのきれいな標識P926だった。

         
マッタン(松谷)峠あたり風で落葉も無     三叉路の標識も古くなり    P926あたりも紅葉のコもないのだ

 でも、926から15分ほど前進すると皆子谷源頭部に着いた。この光景地にはいつ来ても心晴れ晴れしてしまうのだ。とりわけ一面の雪原広がる厳冬期が誰でもが惚れ惚れしてしまう場所なのだ。でも、その最高の景色を眺められるハイカーはそんなに多くはないだろう。それは今回のコースで歩こうとすればテントが必要となるのだろうかと思うくらい多雪地帯なのだ。。

 
 皆子谷源頭部の紅葉期の景色、黄葉はカナクギノキ

 バス停から小野谷を歩き始めて2時間半ほどで皆子山到着(11:58~12:03)で、平日なので貸し切りであった。しかし、紅葉のコの字もないほどでまた頂すぐ前の杉の成長も著しく、蓬莱山も見えづらくなってきていた。せめて遠いが比良の雄である武奈ヶ岳が見事くらいか・・・。なんとか紅葉を探せば、葉が小型ではあったがコミネカエデの紅葉が山頂周辺にチラホラ状態だった。

         
 皆子山(972m3等三角点)   皆子山からの眺望、比良のワンツー武奈、蓬莱     コミネカエデの紅葉も淋しそう・・

 山頂から引き返そうとトントンと稜線を戻る。すると丸裸のブナを見れば奥にはさっき居た皆子山を入れての一枚だ。その後には北向きの谷筋の紅葉を狙ってみたが、ほとんど黄葉ばかりでありこれからだろう。

   
 P926手前の90度左折点のブナ   三叉路手前の谷筋の黄葉地 

 皆子山山頂から20分で三叉路へ戻り、すぐで昼食地(12:24~45)へ座った。皆子山(↑トップ画像と↓画像)と対峙しながらオニギリ弁当だが、今回ばかりは下山後の小出石バス発時間の都合でゆっくりのんびりはできないのだ。デザートなど行動食がわりもしっかり詰めてはいるのだが、バス時間に間に合わないと大原まで暗くなる国道歩きとなり、それだけはやりたくはない。さぁ、腰を上げよう・・。

 
皆子山をオカズに昼メシだ。蓬莱やホッケに権現も頭並び・・

 春から冬季まで歩きなれた南尾根だ。P889,P819の細かったり広かったりの尾根を京都北山修道院横からヒノコ(13:33)へ下山としよう。案の定この南尾根は紅葉には早く、適期は今迄から11月10日頃だろうか。

         
 南尾根のモミノキ大木地先のP819   P819を降りればすぐの倒木がポイント    修道院横からヒノコへ 

 そして三谷峠を目指して最後の登りとなる。もちろん、こちらも紅葉は期待していない。だが、ここまで速足で疲れて来ていた。短い登りだがアヘアヘであり、落枝多しの道は歩きづらいのも堪えた。この峠道はほとんど人の入りはなさそうで相当な荒れ模様の道となっている。
 それに中間の谷越えあたりは道細く、左側への谷は下への段差があり積雪期は要注意地点だろうなどと考えていると、上が明るくなってミタニ峠(13:56)にもピークハンターさんの標識が下がっていた。すぐ下で喉を潤し京都府と滋賀県の府県界尾根を左に見上げ、手前にはカマツカの赤い実やさらに下にはカナクギノキの黄葉が一人舞台となっている。

 3分の飲水休憩後はミタニ峠を下るのだが、こちらの下りも荒れてきており結構足にきた。どうにか休憩後から15分ほどで昔の山小屋跡の柱等の散乱地だ。「お~これでは15:33発の小出石には間に合わないナ・・」と急ぎ足であった。ところがこの後の林道前半にはこの度の21号台風被害の連続であった。スギやヒノキの倒木の連続で無理やり枝をくぐりながらの通過が続き、疲れ切ってしまった。もちろん、倒木の写真など眼中に無くなってしまったのだ。

     
 ミタニ峠   ミタニ峠を降りれば林道最初の小屋跡 

 それでもどうにか三谷口(14:50)に着いて林道歩きを終えた。この後は車が走り回る車道歩きが少しばかりある。でもこれでバスには間に合うのだ。途中の水場でストックを洗い、体を拭いて着替えることもできた。すぐで小出石バス停到着(15:10~33)であった。おまけにバス待ちには、久しぶりに疲れた足腰をストレッチでほぐしてやれやれとなりバスの人となった。

 それにしても、今日は紅葉はダメだなとただただ歩くことに徹しようと途中からスピードを上げたが、そんな歩き方がまずかった。このような歩き方をしていると長持ちはしない。15.6kmを5時間45分で歩いたことに記録が出たが、このようなつまらない一日をやってしまうほど馬鹿げた一日であった。

 歩いたトラックは画像クリックで拡大してご覧ください。

小野谷口-西尾根-皆子山-小出石 

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