ハルリンドウとマルバアオダモ ’19.5.2 曇のち晴

 2019年5月1日は平成から令和に改元されたことにより、新時代への幕開けとなりました。わたしも新しく変われるなら変わって新たな山の楽しみ方を取り入れたいと思います。さぁ、どうのように自らの時代にしたいのかと試行錯誤して生きたいと思います。笑い

 まずは、自然と共生しながら春の野山に出かけて、山野草たちから自然の恵みをほんのちょっぴりお裾分けさせてもらおうと思います。それには摘み草ハイクを楽しみたいと考えましょう。もちろん、その手法を誤ればややもすると自然を荒らしてしまいかねません。そのあたりをしっかり頭に置いて独占欲を抑え、採取の方法をしっかり心得て多くを望まず、植物たちを泣かしてしまわないように心しながら出発しましょう。

 一番手はよく知られたワラビとしましょう。この種は春になると若芽が拳を突き上げるように出てきます。これは言わずと知れたイノモトソウ科のシダ植物の仲間ですよね。でも、シダと言ってしまうと摘み草の面からは耳障りがしますから、やっぱりワラビ取りの呼び名が耳に馴染みやすいでしょうか・・。

 話は飛び飛びとなりますが、山野草の摘み草料理にはいろいろな種があります。総じて大量に食べると中毒となることがままある点でも注意が必要でしょう。もちろん、多く採取すれば絶滅してしまう点も特に考えなければなりませんよね。

 さぁ、いよいよワラビ取りに初挑戦しましょう。日当たりと水はけのよい所を好むこの植物ですが、昨年沢山出ていたのを見ていたことから同じところへやってきたのです。最初はどうしたことか残念ながら、からっきし楽しめるほど出ていませんでした。仕方ないのでワラビ取りは断念せざるを得ません。

 次はウコギ科の仲間でコシアブラが望みだったのですが、この種は実は知り合いの方から先日頂き、すでに天ぷらにして美味しくいただいたのでした。このコシアブラから「そうだ、令和の時代は摘み草ハイク主体の山歩きとしよう!」と思いついたのでした。ところが頂いた代物を撮るでもなく、すぐに天ぷらで腹の中となってしまいました。「こんなにうまいもんなら・・」との単純な発想でした・・

 結局、今日のフィールドではこのコシアブラの個体は見当たらず、ではと代わりに選んだのがタカノツメとなりました。この若芽を枝ごとに二つほど以下でいただきましょう。この採集方法が特に注意が必要です。もちろん、ほんの一部しか摘んではなりません。そして枝そのものがやわらかすぎて、横着すれば若芽に枝ごとついて大事な枝が折れてしまいますから、若芽の枝元をしっかり押さえて若芽をもぎ取るテクニックが必要でした。

 まずはタカノツメの若芽を少々頂きました。準備のビニール袋に別々に収納します。これをごっちゃに入れてしまえば、持ち帰った後の料理時が大変ですから面倒でも分けて持ち帰りたいものです。もちろん、種によれば新聞紙なども用意があれば助かります。

 次はツルデマリの若芽をいただきました。この葉も至る所に枝先につけだしていました。もちろん梅雨時にはところどころに白いアクセントをつけて雨に煙る山道を歩けば、ロマンチックにさせてくれる花に出会えるのが、ツルデマリはたまたツルアジサイとも言われてハイカーに人気のつる性の樹木です。このアジサイの仲間の若葉もイワガラミともどもに生のまま、天ぷらにすると美味しいらしいです。もちろん、さっとゆがいて水にさらし、おひたしやあえものとしても美味のようです。と前日に予習してきています。笑う

 
 ツルデマリほんとうはもっと早い若芽がベター 

 もちろん、摘み草料理の材料にはスミレやタンポポあたりの山野草は生えている量や馴染みの点からも、いとやさしい対象種だといわれるそうです。でも、花開く状態の草花をいくら大群生といえども手を出しかねてしまいました。それにどうしても群れ咲いているのは山麓の人家にそう遠くないところにあるために、犬やら人やらの生活のそばすぎてやっぱり遠慮勝ちとならざるをえませんでした。トホホ

 さて、ワラビがほとんど出ていないなぁ・・と分かったその原因は、これ↓画像でした。それは近くにタラノキが群生していたのですが、すべて若芽が摘み取られた後でした。その先陣がタラノキの芽を摘んだ人であれば当然ワラビも摘んだことでしょう・・。さぁ、来年の春はこの二か所でバトルが始まる・・笑い

 
 若芽が摘み取られたタラノキ 

 それでは本来の花々の自然観察も楽しみましょう。本日の花々は山野草ではハルリンドウ、そして樹木花ではマルバアオダモの二種が沢山咲きとても綺麗でした。この両種が圧倒的な山の主で紫色と白色であたり一面に見事なショウの展開となっていたのでした。

 さて、リンドウの仲間は春咲きや秋咲きがあります。春にはハルリンドウにフデリンドウ、そしてほとんどまれですがコケリンドウも咲きます。特に前の二つは個体数が多いことや開花時期がほぼ近いために花好きな方より、「その二つのリンドウはどう違うのでしょうか」、との質問がよくありますが、さて、みなさんはその区分点までチェックしてそれぞれの花をご覧になっていますでしょうか。
 フデリンドウもそろそろ開花の時期が近づいてきましたヨ・・。その違いの一番分かりやすい点は、茎の上部に一個だけ咲くのがハルリンドウで、概ね何個か複数ついて咲くのがフデリンドウと思ってご覧になるのが一番容易な同定の仕方ではないでしょうか。

 
 ハルリンドウ大群生で咲き初めでした 

 植物観察時においてはマルバアオダモの植物一口小話では、昔は野球のバットやテニスのラケット等の材料として使われていたことから、通称「バットの樹」とも言われています。それに「この冬芽がウルトラマンの顔に見える」との話題が知られています。今年の花時にその木の場所を覚えておいて、来シーズンの冬芽を間近に見ていただき、その話の謂われを確認してみてください。

 
 マルバアオダモは方々に満開でした 

一部訂正↓の赤字のカナビキソウに訂正です。

 もちろん、他にもいろいろな花々も楽しめました。
まずはこれでした。珍しいカナビキソウ(↓二段目右端画像)は多年草であり、半寄生植物のようで日当たりのよい草地に生えるようです。あたりの雑草が繁茂していましたので目を皿のようにしてなんとか探し出しました。今年はほんとに沢山群生となっていたのにはびっくり仰天でした。花は花弁はなく、萼は筒状で長さ約2~4mmと、花弁状の花被は3〜5裂し、極小さな白花です。ヤッター!。
 他にスミレ類多数でしたが、4/9に見たのは咲き初めのセンボンヤリでしたが、さすがに月が変わればその様子は、咲き終わりの花殻が寂しく倒れている有り様でした。でも、そこへはセンボンヤリの春の葉だけがきれいな艶やかさで見せてくれていました。

       
シロバナタンポポ 咲き終わり   ノミノツヅリ 満開    マツバウンラン 満開 ビャクダン科のカナビキソウ多数満開  

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