東山のタマミズキ ’19.12.25 晴

 年末から年始のころに低山歩きをすればタマミズキが山里あたりにあたかも紅葉のごとく真っ赤になっている樹々が遠目に飛び込んできます。この木は我がテリトリーである西山でも多く見ることはできるのですが、たまには場所を変えての徘徊もよかろうと、年末の大掃除の合間を縫って東山の北白川天神宮へ出かけました。

 北白川天神宮は歴史ある創建ですが、タマミズキそのものは成長が早い樹木である特徴等から、おそらくまだまだ青年期の成長度合い状態でしょうか・・。この調子であればこれからも当分は元気に毎年開花し、この頃の年末年始には真っ赤な果実の光景を楽しませてくれるだろうと、勝手な判断をして年末の小春日和の暖かなひと時を過ごすのでした・・。

 このタマミズキは静岡県や福井県以西の西日本に分布するとのことです。とはいえどこにでも見られるのではなくポツポツと散らばってまれに見られるという方がいいのでしょうか。でも、東日本では見られないようです。しかし、この樹は落葉高木で成長が極めて速く、バカでかく背が高くなるために6月頃の開花期の直径2~3mmと小さな花はまったく、目にすることは不可能ですから、冬の果実しか見られないのが惜しまれる樹木でもあります。

 タマミズキのモチノキ科は落葉樹と常緑樹がありますが、葉は単葉で、ふつう互生です。そして、日本ではすべてがモチノキ属で、それに雌雄別株であることも他の科とは異なる特徴ではないでしょうか。ということで、ここ東山でもタマミズキの雄株は極端に数少ないようですがあることはあります。しかし、東山でもタマミズキの真っ赤な果実が方々で、この時季であれば見られますから、圧倒的に雌株の方が多いことは間違いなさそうです。いずれにしても、人間もそうですが、植物たちもいろいろと個体差は気の遠くなるほど類似したり異なったりとあるようです。

 ところで、タマミズキの果実は、わたしは食べて味見をした訳ではないのですが、というのもほとんどその赤い果実が落ちていることすら少ないようです。というより、その木の根元まで近寄ることすら難しいのも特徴ではないのだろうかとも考えます。それより、本来の野鳥や動物たちにはご馳走ではないのでしょうか・・。この時季には熟しても実の数が少なくなるような気がしないので、ややもすれば味はそんなによくないのでは・・と毎年見ながら思っているのですが・・笑い

 
 タマミズキ(モチノキ科モチノキ属)

 さて、大きな樹木ですから、ズームでしか撮り難いのですが、可能な限りの写真でした。果実も図鑑によれば3mmほどの小さな球形です。写真は近寄れずに離れているために容易ではありません。でも、葉は葉身の長さ7~13cm、幅3~6cmで葉柄は1.5~2cmと葉はふつうの大きさのようです。

 そして、12月初めには落葉し、今日ではほとんどの葉がついていませんでした。この後もうすぐに葉は完全に丸坊主となって、残る真っ赤な実にさらに艶が出てきて、いっそうきれいになっての果実ばかりが、新年の中旬近くまでびっしりと残って見せてくれることでしょう。

 以下は↓画像クリックでいろいろな姿のタマミズキを拡大画像でご覧ください。

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