ポンポン山に咲くシオデ ’20.6.29 晴のち曇
今年のシオデはやや遅めの開花となった。この花は全体が黄緑色の種であるから、周囲が緑の中にあって極めて見つけにくい花であろう。さて、この野草は雌雄異株であり、こちらの花はその雄株なので、残念ながら雌花や果実が見られないのは残念である。
近縁種のタチシオデもあるのだが、西山ではその種に出会えていないが、北陸の山々ではもちろん両方とも目にしている。その類似点等を掲げておこう。
*シオデと近縁種のタチシオデとの相違点であるが、タチシオデは開花が早く、春5~6月頃には咲くが、シオデは6月下あたりから8月にかけて咲くようだ。花は両方とも雌雄異株である。しかし、以下の相違点もさらに知っておけばフィールドでより植物観察がより楽しいだろう。笑
シオデ (開花時期遅く6~7月) | タチシオデ (開花時期早く5~6月) | ||
1 | 花 | 雄シベの葯は線形で長く、先が巻く | 雄シベの葯は点上で巻かない |
2 | 葉 | 裏面は表と同じで緑色 | 裏面は粉白色 |
3 | 茎 | 浅い稜が数条あり、ざらつく | 稜なく、滑らか |
4 | 果実 | 未熟時は白味がからず、緑色 | 未熟時は白味がかるが、熟すと共に濃緑色で区別しにくい |
シオデ(サルトリイバラ科サルトリバラ属) |
さて、これまでアクシバと書いてはいたが、「京都西山周辺の植物目録(1999年)」には『ケアクシバ』とあるため、今回はその花の様子をしっかり観察してみた。ただ、調べれば、「若枝は緑色で短毛と腺毛が生え、花柄にも腺毛がでる。」とあるのを帰宅後で知ったが、↓左画像中の緑色の若枝はルーペ確認できていないのだが、毛がありそうには見えないため、この点は別途観察してみたい。
アクシバは無毛で東日本に、ケアクシバは西日本に生えるとも書かれている。今回は花柄に長めの毛が散見されたのを確認した。今後はケアクシバと表記しよう・・。ただ、兵庫県の日本海側では毛のないアクシバが見られるようなために、京都府の日本海側でも無毛であるアクシバが咲くのかも知れない。
ケアクシバ(ツツジ科スノキ属) 腺毛が生じた細長い花柄 |
左側の白く長い雌しべだけ残るのも初めてみた | 花は多くつくも、すぐ散るため観察も忙しい・・? |
この時季であるから花はほとんど見られなくなっている。
名残のササユリ、今年30輪咲いたよう | イヌツゲの小さな花を拡大しよう | サカキもいよいよ終わり花のよう |
ゴンズイはこれまでに2年前21号台風にコナラの大木倒木が被さって折れてしまい、共に伐採されたことから、西山ではその後はゴンズイを目にすることはなかった。しかし、一週間前に西山でのゴンズイを発見することができ、しばらくはこの木を追ってみようとの思いから立ち寄ってみたのだ。
葉対生で奇数羽状複葉2~5対の小葉、芒状鋸歯 | ゴンズイ(ミツバウツギ科ゴンズイ属)3~5m | 落葉小高木で、果実は9~11月に赤熟し黒種見え |
これからの山歩きには果実類がいろいろな姿や色を見せてくれる楽しみが増えて来よう・・。
こんな様子のタマミズキは初見だ | バイカウツギの若い果実姿も面白い | ナナカマドの光沢ある赤い実を待とう |
カマツカの実だが、野鳥が好きなよう | 天気良だが密の手前でやれやれ |
6/27ケアクシバとツチアケビ ホームヘ 7/2オオルリソウ、クマノミズキ