西山の夏の花 ’20.8.4 晴 猛暑日

 今回は西山の希少種巡りだった。スズサイコという珍しい花は、山野の草地に生える多年草で、茎は細く直立して高さ40~100cmとなり、葉は対生で斜上する。花は7~8月の夕刻、細い柄のあるまばらな花序をつくって花を開き、通常は朝に閉じる。このようにいたって気難しい花のようだ。今年は残念ながら綺麗な開花時に出会うことがならなかったのだが、来年をきしたい・・。もちろん、RDB京都府カテゴリーは絶滅危惧種である。

 
 スズサイコ(キョウチクトウ科カモメヅル属)

 次の花は、近縁種のヤブカンゾウがどちらでも咲く花なのだが、こちらノカンゾウはそう簡単には目にできない希少種となっている。とりわけ、人の手にかかって育てられているいる地ではなく、自然の中において賑やかに咲く光景が見られるのは喜ぶべき花だろう・・。京都府では2015年に新たに絶滅危惧種としてRDBへリスト入りしている。

 
ノカンゾウ(ツルボラン科ワスレグサ属) 
 

 その他の夏の花たち

         
 ヌマトラノオも容易には見られないだろう   萼片の間に反り返る付属片つくホタルブクロ    キツリフネも近年極端に見かけない花 
         
野の花、畦道いに賑やかなりミゾカクシ    終盤のカワラマツバが散見された~    夏の花、ヤノネボンテンカ 
         
盆花として植えられるミソハギ    帰化植物のタカサゴユリも少なくなり、蕾    絶滅寸前種のトモエソウ、若い果実

 木本類の花、フジウツギがほとんど終盤となっていた・・。筒形の花冠の外面には星状の面毛が密生するのが大きな特徴といわれる。なお、ふつうに見られるのは、園芸用に栽培されブッドレアーともいわれるフサフジウツギは山麓でも多いようだ。

         
フジウツギ (ゴマノハグサ科フジウツギ属)    花冠は筒形でやや湾曲し、上部は4裂する   葉柄基部に付属帯があり、枝は4稜となる 

 暑いこの時期の樹木花は、なぜか白花が多いように思えるのだが・・?

         
 葉に悪臭がある事からこの名、クサギ    センニンソウの葉は全縁で鋸歯ない   ヤマナラシの葉は少しの風でも受けやすい 

 杉の植林帯の直下にコンテリクラマゴケが大群生だが、その場所は日光の方向によって、林床全体が青い海のように見える光景は見事というほかにない・・。。

 
 中国原産シダのコンテリクラマゴケ

8/3カリガネソウ ホームヘ  8/10オオキツネノカミソリ







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