河川敷野草巡り ’20.9.2 晴酷暑

 週末には台風10号が近づきそうだ。予定の山歩きは難しそうなために、猛烈な残暑続く日々だが秋花が咲きだしてはいないだろうかと出かけてみた。本心は、水路や小河川、池に生育するといわれる浮葉植物のアサザというミツガシワの仲間の花が、まだ咲いてはいないだろうか・・と期待していたのだ。
 しかしながら、まったくその様子は影も形も目にすることはなかった。どうやら時期を逸したかも知れない。何しろ絶滅危惧種だからどうなるのかも知れないが、なにはともあれ、来年に期そう・・。

 でも、暑苦しいほどの草叢を歩くと、一面につる性の葉がびっしりと広がっていた。これは何だ~と葉を触りまくっていると、そばに咲き初めだろうか、花が目にとび込んできた。「やっ、この花は図鑑で見たアレチウリではないだろうか・・?。そうだ、間違いなかろう・・」と、久しぶりに初見花に出会え感激だ・・。ニコニコ

 
アレチウリ(ウリ科アレチウリ属) 初見の花だが、間違いなかった~

 帰って図鑑で調べると、アレチウリに間違いではなかった。この花は雌雄同株であるようだ。そして、雄花と雌花は各々別々の花序につくらしい。雄花序の長さは10〜15cmと長く、まばらに雄花がつき、花は直径1~1.5cmの大きさのようだ。また、雄しべは花糸も葯も合着してキノコのような形になると図鑑説明がある。

 まだこれから咲くのだろうが、雌花の写真は撮れなかったのだが、雌花序は短く、雌花が頭状に集まって球状につくらしい。それに雌花の柱頭は3裂するようだ。もちろん、これなら雌花や果実の時期にも別途訪ねたいものだ。

         
雌雄同株だが、撮った花はどうやら雄花ばかりだったよう。雌花はこれからか・・?   葉は円心形で、浅く5~7裂する、右は葉裏 

 

 歩いていると他にガガイモの葉が見つかった。実はこの種は、別地でこれまでは楽しんでいたのだが、その場所のガガイモは今年草刈りの対象にされてしまい、「これは困ったな・・」と、思ってたところの発見だったことから、嬉しい出会いとなった。どうやらまだツボミだったことから、これなら開花も近いことだろう・・。

 
ガガイモ(キョウチクトウ科ガガイモ属) 
 

 

 そのガガイモの近くにはカラスウリの葉も広がっていたので、こちらでも晩秋には果実が見られたら有難い。でも、雌雄異株のためにこの株が雌株であることを祈りたいものだ。他にもアレチハナガサ、クズなどが咲いていたのが目についた。

     
アレチハナガサの残花が多い    クズの花も咲く 

 

 雑草だけで帰りたくはない。そうだ、オグラコウホネがまだ咲いていないだろうかとこの後に回ってみよう・・。

 オグラコウホネは以前、京都市にあった巨椋池(おぐらいけ)が1941年の干拓で消滅し今はない。その巨椋池に分布していたスイレン科コウホネ属のオグラコウホネが、まだ咲き残っていた。その特徴は ・他のコウホネ属とは異なり抽水葉を形成しない ・細長い葉柄は中空であり、その断面は三角形であるとのことらしい・・。もちろん、RDBの京都府カテゴリーは絶滅寸前種に指定されている希少種でもあるのだ。

 以前に尾瀬ヶ原で咲いていた「オゼコウホネ」を何度もお客様をお連れして案内した時にも見られたのを思いだした。その案内内容はハッキリ覚えてないのだが、現地のお花カタログを見ながら話したものだった。どうやらオゼコウホネの大きな特徴は、中央にある柱頭盤が深紅色で赤く華やかに見えたのだけは忘れられない。花の尾瀬か~でも、遠すぎてもう再訪は難しいそうなのが悲しい・・。

 
 オグラコウホネの葉柄は水面より出ず見られない

 他にアキノノゲシの咲き初めやノブドウの果実も見られた。

     
アキノノゲシが暑い日差しの中で白く見え    ノブドウもいろいろな色あいの実を見せる 

      8/3東山のヒヨドリジョウゴ ホームヘ 10/4河川敷野草巡り、クサネム

9/05.西山の野の花巡り、ガガイモ、ハイイロチョッキリ

inserted by FC2 system