西山の花歩き ’20.9.22 曇

 西山で花をつけそうなリンボクを三か所確認している。そのA地へ再度訪ねた。8日前は蕾だったが、まだ満開とはなっていなかった。この常緑樹の桜の仲間でもあるリンボクの満開状態は過去に大阪南部の山でしかみたことはない。そのようなことから、満開のリンボクをなんとしても見たいものだと思っているのだが、どうしてどうして容易には見られないのがいまいましい。高木で湿り気のある地に立つことの多いそんなリンボクは人を寄せつけることはほとんどなさそうだ・・。

 そうはいっても、今日はなんとか開花が少しばかり進んでいたことから、やれやれ・・の気持ちであった。この月中には満開となることを期待しよう。ならばとC地にも行ってみよう。もちろん、B地のリンボクは一昨日に行ったのだが、全くの蕾のみでまだまだ先の10月の頭の時期となることだろう・・と思い乍ら、C地へ向かってみた。
 しかしながら、このC地のリンボクは蕾すら姿も目に入らないようだ。というより、谷間の薄暗い地のために日があたらず、樹高もあって枝葉すらはっきり見ることも容易ではないのだ。やっぱり、このC地のリンボク観察は当分見放さざるを得ないのだろうか・・。残念

 
 リンボク(バラ科サクラ属) イヌザクラの花に似て花序下に葉はつけない

 その他の樹木もみよう・・。なお、各々の特徴等を下記に簡記してみたい

         
1.イヌザンショウ(ミカン科サンショウ属)     2.タマミズキ(モチノキ科モチノキ属 )    3.ゴンズイ(ミツバウツギ科ゴンズイ属)
         
4.マユミ(ニシキギ科ニシキギ属)    5.カゴノキ(クスノキ科ハマビワ属)    花は咲きだしているハズだが高く見つけられない 

 1.イヌザンショウの開花は7~8月で、黄緑色の小さな花を密につける。刺が1個ずつ互生状につき、葉は互生の奇数羽状複葉、小葉は6〜11対と対数が仲間では多い方 
 2.タマミズキの花は6月だが小さく、樹高もあって目立たない。10月ころから赤くなり正月をはさんで、葉を落とした後の真っ赤な果実が遠くからでも目に入り、冬空に見事となり私はこの景色が大好きだ。
 3.ゴンズイの花期は5~6月で円錐花序をだし、淡黄緑色の小さな花を多数つけるも目立たない。また、葉は対生で、奇数羽状複葉で2〜5対の小葉がある。9〜11月に赤く熟し裂開すれば光沢のある黒い種子が1〜2個顔を出し、ひょうきんに立ち姿の樹が目につきやすい。
 4.マユミの花期は5~6月で集散花序をだし、緑白色の小さな花を1〜7個つけるも、この花姿は見失うことが多い。葉は対生でふちには細かい鋸歯がある。見どころは果実で10~11月に淡紅色に熟し、4裂で橙赤色の仮種皮に包まれた種子が顔をだした姿は目に入りやすい。
 5.カゴノキは20mを越えるほどの常緑高木で、成木の樹皮がまるい薄片になってはがれ落ち、その跡が白い鹿の子模様になるのが目印だろう。花期は8~9月で雌雄別株、葉のわきに淡黄色の花が集まって咲くが高木すぎてこの花を目にする人は少ないだろう。果実は翌年の秋に熟し直径約7mmほどの実をつけるらしい。


 さて、本日の花歩きでは嬉しいことがあった。「ア、○○さんではないですか」と声をかけられたのだ。以前に北や南アルプスで何度も参加いただいた花好きなお客さんだったのだ。「今日はカリガネソウがお目当てで花友と3人で上がってきた・・」とのことだった。聞けばいつもの川沿いでのカリガネソウ地ではなく、完全な山中における大自然においてのカリガネソウ地、それはもう大群生地に衝撃の大きな感動だったのだ。このお花畑にご一緒させてもらえたのだった。見事な光景の感激をいただき誠にありがとうございました。

 
 カリガネソウ(シソ科カリガネソウ属)
 
 大群生のカリガネソウ乱舞

 その他の山野草類たち

         
もう終わりだった久しぶりのツルボ    オカダイコンも終盤のよう    少なくなったツリガネニンジン 
         
イヌコウジュはヒメジソと酷似する    イヌコウジュは葉の鋸歯が6〜13対と多目     ハダカホオズキは花より赤い実が目立つ

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