河川敷野草巡り ’20.10.4 晴

 1級河川の畔で秋の野草巡りを楽しんできた。さすがに1級河川敷は年間の草刈り等による管理が行き届きすぎるくらいになされているために、ややもすれば堤防等の野草類が刈り取られることも多そうだ。でも、普段あまり目にしない花にも出会え、山ばかりではなく河川敷に咲く花巡りも面白いことが分かった・・。

 最初はクサネムから入ろう。この花はカワラケツメイに似るが、よくよく見れば花そのものの造りはハッキリとして違いがある。相違点等、詳しくはこちらで書いている。

 
クサネム(マメ科クサネム属) 
     
 葉はネムノキの葉に似る   果実は長さ約4cm、6個の小節果がある 

 キクイモがまだ多く咲いていた。この種の仲間はイヌキクイモやキクイモモドキ等があるが、それぞれ酷似しており、各々の相違点は多くあるために容易には同定し難い花ではなかろうか・・。同定ポイントはネットにもそれぞれ多数あげられているのだが、ページによっては書き間違い等もいろいろあるためにどれが正しいのか間違いなのか、どうだかわからない状態となっているように思えるが・・?。

 しかしながら、三種の見分けで一番容易に見分ける方法は黄色の舌状花の先端が尖るか、はたまた3~5裂するかをチェックするのが一番容易ではなかろうか・・。小さな裂け目があればキクイモであろうと判断できそうである。↓画像のうちで一番大きい画像だけがそのポイントが見れる画像だろう。

 
キクイモ(キク科ヒマワリ属) 
     

 そばの仲間であるシャクチリソバは、ほとんど野生化したものが見られる。山間の草深い林道や河川敷等で大群生状態は珍しくなくなっているよう。近年薬用としても栽培されているようだ。

 
シャクチリソバ(タデ科ソバ属) 
     

 カワラニンジンは初見であった。高さは0.4~1.5mになる2年草だからほとんど目にすることは少なそうだ。葉はニンジンの葉に似ており、2回羽状複葉である。古い茎株は木質化し、角ばってくる。

 
 カワラニンジン(キク科ヨモギ属)
     
 頭部部分、花は5~6mmの緑黄色   中ほどの枝はほぼ真横に伸びる 

 その他にも初めての花や実がいろいろ見られたが、多すぎて花しらべが追っつかない・・。笑

       
 タデの中で花が最も大きいサクラタデは美しい    イヌタデは個体数多く日本全土に咲くといわれる   オオイヌタデは白または淡紅色で咲く 
         
 葉がヤナギに似るヤナギタデ   ヒロハフウリンホオズキ実の筋は紫褐色を帯びる   アレチウリ雌花約4mmと極小 
         
ヒレタゴボウ茎は4稜で葉に翼あり    *1 オオスズメウリは野をびっしり広がり   アキノノゲシの頭花は約2cm 
         
 ナガエツルノゲイトウは水湿地に群生    ホシアサガオはかたまって咲く     *2 果実は黄から赤色で熟すカラスウリ

 *1 オオスズメウリは別名キバナカラスウリともいわれる中国北部原産の帰化植物で、一般にはまったくの雑草扱いだ。しかし、花は8~9月に咲くが、カボチャの花を小さくしたような黄色い花は可愛らしい。この種は雌雄異株だが日本に確認されているものは雄株だけだから果実は見られないとあり、地下茎による繁殖で子孫を残しているという点では非常に珍しいようだ。

 *2 カラスウリの近縁種で個体数のやや少なめなキカラスウリもある。カラスウリの果実は長楕円形で、キカラスウリはほぼ球形であり、多きさもキカラスウリの方がやや大きく、実の表面に縦溝のような筋が入るので姿を見れば分かりやすい。なお、実が黄色だからといって全てキカラスウリとは限らないので要注意だろう。

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