ポンポン山の紅葉奇行 ’20.11.17 曇のち晴

 そろそろ紅葉も終わりのようになった・・。それにしても暖かい日が多い。この後も夏日にもなってきそうと予報士も賑やかな感じだ。もっともポンポン山での紅葉見物はそう期待はできそうにないのが残念ではあるのだが・・。

 山頂までの道々にはイロハモミジが真っ赤に紅葉しているのだが、道沿いにはなくその旨関心をもって、その奥への雑木の隙間に深紅の紅葉がチラホラあるのを切取ってみた。もちろん遠さや高さなどから手に取ることは不可能なのが極めて惜しい。ましてや晴れ間が広がるずっと前の時間帯は曇空がバックだったのも、これまた残念至極でもあったのだ・・。

 
なんとか見つけ出したイロハモミジの大紅葉 

 紅葉風景や足元の枯れ葉をカサコソと踏みしめながら歩けるハイクも楽しみながら進もう・・。そしていつものイヌブナの杜だ。ブナは西山の山塊では見かけないのだが、イヌブナは幼木から古木までいろいろと少なくはない。だが、紅葉の見ごろはもう峠を越したようだ。ひょっとしてそれは5日前の前回頃が見ごろの最後だったかもしれない・・。

 また、カバノキ科のクマシデはこちらの山域ではそう多くはないが、その仲間のアカシデはあちこちで目にする。しかし、何故か樹形や葉姿、黄葉時にギョッとするほど見惚れることがないように思えるのだが、如何だろうか。よくよく考えれば葉持ちがそんなに長くはなさそうで、高木となるために強風を受けるといち早く落葉させてしまうのだろうか。画像↓右でも手前に写る枝も裸同然のように見え、葉も寂しいのが惜しい・・

     
 イヌブナも見ごろは過ぎたよう   杉林に囲まれるアカシデの黄葉もうら淋しい 

 紅葉も色彩が極めて変化多しだろうな~?。

     
 ネジキの鮮やかな彩がいい・・♪    カマツカの紅葉はくすんでるが・・

 ウコギ科のタカノツメとコシアブラを取りあげよう。この二種は葉の姿が相違することが顕著なために、ハイカーにもよく知られ愛されているようだ。葉は前者が小葉が三個で後者は五小葉だ。そして紅葉時には前者は黄葉し、後者は薄目な黄葉となる。とりわけ、上品な彩を見せてくれるコシアブラに酔いガチだ。笑い

     

↑の左に大きな葉が5個のコシアブラ、
それに右の小さめの3個の葉がタカノツメ 
   
タカノツメの黄色い黄葉のトンネルだ~      コシアブラの黄葉は淡いレモンイエロー 

紅葉のメカニズム

 カエデ類に限らず、樹木達は晩秋には美しい紅葉景色を繰り広げて、多くの山の愛好者を喜ばせるのだが、その紅葉についてのメカニズムを考えてみよう。

 そもそも紅葉は実は樹木の生態保護システムと言われる。つまり木々が自分の生命を守るために知恵の一部のようだ。落葉樹が紅葉するのだが、その名のごとく毎年秋から冬にかけて葉を落として丸坊主になる。植物というのは常に葉の気孔から水分を蒸散させて胎内の水分量を調節しているのだ。
 雨量の多い時期には余分な水分はどんどん体外に蒸散させればよいのだが、冬期になって水分量が少なくなってくれば、葉からの蒸散は逆に木に必要な水分量まで減らしてしまうのだ。水分は植物にとっては命綱だから、必要な水分量が不足すれば命に係わるだろう。
 そこで、水の少ない季節は蒸散を防ぐために、葉を落として身を守るわけで、この落葉に至る一過程として、紅葉、黄葉という現象が起きるというわけだ。つまり紅葉、黄葉は落葉の準備段階すなわちプロセスということだろう。

 さて、その紅葉の具体的なメカニズムだが、前述のように秋以降の気温の低下にともない、葉柄基部(つけ根)の部分に離層というコルク層が形成されることにより、葉と枝の間で水や養分の流れが悪くなって、「光合成により作られた糖分が葉に蓄積され、これからアントシアニンという赤い色素が形成される。そしてクロロフィルという葉緑素が分解されて、緑色の色素が減少すると紅葉となるのだ。」、そして、「これらの過程でいろいろな紅葉になる一方で、今まで目立たなかった黄色のカロチノイドという色素が目立って現れて黄葉」となるのだ。いずれにしても植物の種類や土壌、日照などによって、これらの過程には個性があり、赤、黄やまれに橙、暗紫色というように、様々な色あいの葉となるのだ。

 最後に花や果実もみよう・・♪♪

     
 老木の葉に鋸歯無のヒイラギ咲く   ツルシキミの蕾は長く開花は1~2月か 
     
ナナカマドの実は例年より少なし    こちらも少ない面白い実のサネカズラ 

 人影は少なく、これなら3波のコロちゃんも大丈夫かも・・???

 

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