2020年ラストのポンポン山 ’20.12.29 曇のち晴

 ’20年の地球上は新型コロナによる一年となってしまい、我が人生最悪の年となってしまった。しかし、それでもポジティブにとらえ、コロナに感染しなかったのだからと、悲観的にはならないでおこうと思いたい。

 30日から寒気が南下して大晦日から元旦にかけて大雪となろう・・と予報が告げている。それなら年内の山歩きは今日しかないだろう。そのようなことから、交通機関も一切利用しないようにと、いつもの裏山散歩で今年の山納めとせざるをえなかった。でも、やっぱりいた堪れない気持ちが残ったのが本音である。でもでも、今年最後の植物たちの果実類でなんとか心静めることができた。

 最初はやっぱり西山での晩秋に目立つ果実類はこのタマミズキがNo.1だと語らない訳にはいかない。タマミズキそれは高木で遠方からよく目立ち、この時季には葉を丸坊主にして真っ赤な小さな実ではあるも、その付き方が尋常ではなく、超密の状態がきわだっているから目につきやすいのだ。

 それが証拠に、この木の様子を初めて目にするハイカーからは「あの赤い花は何だろう・・?」と、いう声を何度も耳にした覚えがある。確かに遠くからの山肌にぽっかり真っ赤な部分を目にすれば、「ア、あれは花か・・?」と、なるのは無理からぬことだろう・・。

 なお、タマミスキを初めとするモチノキ科は、日本ではモチノキ属のみが分布しており、その数は23種ほどとされている。なお、その果実はイヌツゲが黒く熟す以外は赤くなるといわれているようだ。
 また、モチノキ科で関西圏の低山では何と言ってもソヨゴの個体数がダントツだろうから、ソヨゴの名はどなたであってもハイカーならよく知られているだろう。だが、反対に本家のモチノキはほとんどのハイカーには知られていないハズだ・・?。それは植栽でもほとんど見られず、自然の山中でも個体数が極めて少ないから知名度が極めて低いのだろう。ちなみに私は植物園でしかモチノキには出会ったことはないのが残念だ。

 
タマミズキ(モチノキ科モチノキ属) 

 西山ではアカネ科のアリドオシは多く珍しくもない。しかし、この仲間のオオアリドオシ(別名ニセジュズネノキ)はそう多いとはいえないだろう。今回見られたオオアリドオシとアリドオシとの違いなどや、その仲間もいろいろあるため、説明はこちらからご覧いただきたい。

 
 オオアリドオシ(アカネ科アリドオシ属)

 もうお正月直前となったのだが、昔から縁起物のお飾りとして親しまれているヤブコウジも赤い実が美しい。この時季には、古より赤い実のつく植物たちは一両から億両までいろいろとお飾りとして楽しまれているようだ。それは次のような樹木である。

・一両 アリドオシ(アカネ科)  ・十両 ヤブコウジ(サクラソウ科) ・百両 カラタチバナ(サクラソウ科)
     
・千両 センリョウ(センリョウ科)  ・万両 マンリョウ(サクラソウ科)  ・億両 ツルシキミ(ミカン科) 
     
   
 
ヤブコウジ(サクラソウ科ヤブコウジ属) 

 草本類のタンキリマメの果実がひと際、光沢の肌を見せてくれていた。これだけ多くの見事なタンキリマメが見られたのも私にとっても珍しい ラッキー!

なお、タンキリマメには酷似するトキリマメという種もあるのだが、西山では離れた地に分布するためにその違いがすぐには撮れないのが残念だ。その違いはこちらからご覧いただきたい。

 
 タンキリマメ(マメ科タンキリマメ属)

 その他に目についた果実等は以下の通り

         
 今年のマユミの裂開はよくないか    アオツヅラフジの実は不作のよう   帰りの離れたセンダンだった 
         
いつまでも見られるサネカズラは鮮やか     ハダカホオズキはもう葉も枯れてきた   ポンポン山奥のリョウブの丘より愛宕と地蔵山 

 コロナ禍のこの一年にわたり、拙いHPをご覧いただきありがとうございました。来年も変わりませずお付き合いのほどよろしくお願い申し上げます。

12/6晩秋のポンポン山 ホームヘ

inserted by FC2 system