西山のヤマナラシ ’21.3.23 晴
ヤマナラシの観察二年目にしてようやく満開の雌花に出会うことができた。もっとも、雌株は一番下の枝が低い所まで伸びていたことから雌花は撮れたのだが、雄花は枝が高すぎて今年も撮ることはできなかった。このヤマナラシの開花期間は短いようで、満開状態に出会うことが難しいのが残念である。当地にはこのヤマナラシが群落をつくっているのだが、どうやら雄株よりも雌株の方が断然多いように思えるが、実のところ樹高が高すぎて雄株が探しきれないのが辛い・・。
その違いは花で見分けるしか方法はなさそうだ。しかし、花穂の長さは両方とも5~11cmと同じくらいらしいから、高い木の花を遠目に見ても雄花か雌花の長短では判別は難しい。両方の枝が手の届くような下部に下がっているのを探したいが、これまた都合よい枝はほとんどなさそうだ。上手く手短な位置にあれば、垂れ下がる花序を手に取って、雄花序の葯は紅紫色であり、雌花序は黒褐色の苞が目立ち、子房は杯状の花被に包まれる。要は雄雌で花の雰囲気が全く異なるので、慣れると判別はできそうだ。
そして、この木は成長すると樹高は10~24mにもの巨木になるというからやっかいな樹木である。また、成長が早い反面、虫などの被害を受けやすく寿命は短いらしい。どうりで台風等の強い風を受けたらしく、大木の一株が折れ曲がっていたが、遂に完全に枯れきってしまった。毎年樹木の下部あたりには多くの種子が落ちるようで、その幼木があたりに広がって暇人が切取等片づけてくれることとなっている。誰かさんもその一人なのだが・・笑
ヤマナラシ(ヤナギ科ヤナギ属) 別名ハコヤナギ 雌花 |
ヤマナラシの花は、雌花が咲いた後には穂状の実がたくさんなり、さらにそのあと白くてふわふわとした綿毛を持った種子へと変化して落花したり、風に乗ったりして初夏には方々へ拡散されることになるのだ。
ヤマナラシの雌花 | 背が高く、花が咲けばすぐに実ができる | 菱形の皮目が目立つ |
里山の梅林だったが、高齢化で荒れ放題地が整理され、自然種以外にも、スモモ、サンシュユ、カリン等が植栽されハイカー達に楽しまれているのだ。花は直径1.5~2cmほどの白花が美しい。スモモはアンズとよく似る花を咲かすのだが、相違点はスモモの萼片がそり返らず平開するので判別ができるのだ。このスモモも先の台風により枝がへし折られて可哀想になってしまった。
いち早く咲き誇る白花が好景をかもしだし・・ | スモモ(バラ科サクラ属)中国原産 | アンズと違いこちらは萼が平開する |
木本類の早咲きグループだ・・。
イヌガヤも花粉症には注意だ | ヤマザクラの咲き初め | ウグイスカグラは終盤なり | クロモジは咲き初め |
草本類の咲き初めたち~
珍しくキンシベボタンネコノメソウが出現 葯が黄色 |
西山でもこれからいろいろな野草類が日毎にお目見えのこととなろう~。楽しみなシーズン到来なれども、如何せんコロナが恨めしいが、充分なる注意で花歩きを楽しもう・・。
シロバナショウジョウバカマも早し | タチツボスミレが咲きだした | |
萼の反らないカンサイタンポポ | ショカッサイ* |
* ショカッサイには別名としてオオアラセイトウ、ムラサキハナナ、ハナダイコンと名がいろいろあり~