西山の花歩き ’21.4.19 晴

 今週からは夏日の温度がやってきそうだ。異常気象はどこまで続くのだろうか・・。植物の開花も異常事態となろうか。当地では昨年より8日早く咲いたのが、京都の絶滅危惧種でもある希少種フデリンドウだったが、昨年は20株ほどは充分咲いたのだが、一週間ほどの間に瞬く間に園芸目的だろうか、盗掘されてしまった悲しい希少種なのだ。それが今年はわずか6株しか顔を見せてくれなかったのだ。悲

 今年こそ、可能な限りフデリンドウへの見回りに力を入れたいが、何せ現地まで2時間はかかるために毎日とはいかないだろうし、さて、どうなることやら・・。

 
咲き初めのフデリンドウが6株だ。さらに殖えたらいいが・・ 

 続いても希少種で、京都でも絶滅危惧種のハマウツボ科クチナシグサも花時となっていた。樹木のクチナシは公園樹などで植栽され、比較的馴染みな花が知られているのだが、野草であるクチナシグサを知るハイカーは多くはないだろう・・。

 
 クチナシグサが早くも満開だ~

 アマドコロも去年は5月になってから見ているので、やはり今年は早く満開になろう・・。そして、ジュウニヒトエも咲きだしていたが、たまたま日陰が邪魔してクッキリとはとれなかったのが惜しまれた。また出直そう・・。ヒメハギも満開となっていたが、この花は鮮やかな紫色の花を咲かすが、いつ見ても独特な姿が面白く感じられる。それにしても、一帯を秋には草刈りをして今春を待ち望んだのだが、なぜかあれだけ美しく咲き誇っていたウスベニチチコグサは一輪たりとも姿を見せなかったが、果たして一年草なのだろうか・・。

     
アマドコロはほとんどが蕾だが     山中では珍しいジュウニヒトエ咲きだす
     
 エンコウソウもしっかり満開だ   サワオグルマはこちらでも満開だった 

 さて、次は木本類に移ろう。最初は珍しいアカネ科のカギカズラが見られたが、花は6~7月には咲くはずだから忘れないで見たいものだ。実は相当前に大阪南部の山で出会っていた葛の樹木なのだ。鉤が薬用に利用されるようだが、花は2cmほどの球形がぶら下がる独特な花なのだ。

 
 カギカズラも聞きなれない種だろう・・

 去年は何度も観察に訪れたヤナギ科のヤマナラシだったが、幅広く大きい葉で、葉柄も長いのが風をよく受けることで、少しの風でもそよそよと、はたまたザワザワと音が出ることから山を鳴らすとのことで、ヤマナラシとの謂れある大木種なのだ。特に成長の早いことで知られるが、この地でも樹木の真下に落花した果実がすぐに芽生えて、幼木がすぐに生育して背が高くなるのがよく分かるのだ。

     
ヤマナラシ(ヤナギ科ヤマナラシ属)でもう実ができつつある。長い葉柄と大きな葉は風を受け止める 

 コバノガマズミやヤマブキはもう充分咲いていたが、ハイノキ科のクロバイはこれからが花時となろう・・。ただ、このクロバイの花は雄しべが長くつきだしてよく目立つので、楽しみな花であるのだが、ツボミが膨らんでからでも、長い間待たされている。今日は数えるほどしか咲いてはいなかった。

         
クロバイはまだまだ満開は先か    日差しよくコバノガマズミ咲き誇る     5弁のヤマブキももう咲き終わった

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