西山の花散歩 ’21.9.24 晴

 コロナ禍にあって遠い山歩きは気が引ける。ステイホームでTVやPCばかりの日々では身が訛る。やむなく近場における野に咲く花を目にしようと、草叢の川沿いを秋風に揺れる小花を愛でながら、そぞろ歩きで楽しんだ。

 本日の歓びは、久しぶりに出会えた面白い名のメハジキだった。その「目弾き(めはじき)」とは、子供が茎を短く切ってまぶたにはめ、目を開かせて遊ぶことから付けられたものといわれたようだ。また「益母草(やくもそう)ともいわれ、それは花の時期に全草を乾燥させて、産前産後に飲めば止血剤として効能があることからの名前でもあるようだ。花は普通は50cm~1.5m位の高さになるとのことだが、今回は60~85cmと背はそう高くはなかったが、淡紅紫色の独特な唇形花を多数つけて見てるだけでも面白い花であった。

 
メハジキ(シソ科メハジキ属) 

 川向こうには50mほどにわたって草叢の土手一面に黄色やオレンジ色のキバナコスモスの花が賑やかに咲き誇って、そばを道行く人たちもにこやかな顔が並んでいた。地元の方によればこの花は11月ころまで見られるとのことだった。もちろん、この他にも数えきれないほどの野草たちが多く咲き、どうやら四季の景色が代わるがわるあるらしく、これからはこちらの草花散歩でことを足そうと思うほどであった。

     
 キバナコスモスはキク科で、外来種のメキシコ原産   黄花が多いが、赤っぽい花もとりどりで美しい 

 河原や荒地に多い北米原産の外来種のアレチウリ↓画像で、今日も土手に大繁茂であった。本来であれば15年ほど前から「特定外来生種」に指定されているために、駆除すべき植物なのだが、市はそのようなことにまで予算を使うすべもない。
 しかし、それはさておいて、こちらは大群落で咲く、この花のアレチウリを見れば嬉しくなってしまう・・。(笑)

 
 アレチウリ(ウリ科アレチウリ属)

 その川には雑草のなかにも、フヨウが美しく咲き誇っていたが、植栽物が野生化したものであろう・・。。

     
フヨウ(アオイ科フヨウ属) 紅白と別株で咲く 

 ブラジル原産の外来種で、民家で植栽物が逸出して咲いたのであろう・・。

     
タマサンゴ(ナス科ナス属) 花はナスそっくり   液果は15mmほどの球形で橙赤色に熟す 

 以下三種はいずれも外来種でアサガオの仲間のヒルガオ科である。

         
ホシアサガオ    マメアサガオ     マルバルコウ

 次に木本類二種をご覧いただこう!。まずはブドウ科であるが、こちらの仲間にはヤマブドウ、エビヅル、サンカクヅル、アマヅルやノブドウ等が山歩きの中で見かける。今回はその中のノブドウの幼果が見られた。

 なお、アマヅルとサンカクヅルを見分けるのは容易ではなさそうだ・・。それはブドウの仲間で特にアマヅルとサンカクヅルも酷似するが、他にもアマヅルとノブドウの葉も極めて酷似するのだ。季節を問わず見分けるには、今回のノブドウならば、ブドウ科の仲間にある巻きひげが、この二つにはつき方が異なるのだ。ノブドウの巻きひげは各節から出るが、アマヅルの巻きひげは2節出て、次の1節には出ないという習性があることだ。
 もちろん、他に見分け易いのは、晩秋には虫が入り果実がいろいろな色あいとなるのが、ノブドウの大きな特徴でもある。それに、アマヅルの果実は秋ころにはすべて黒く熟すので、晩秋ころの果実の色あいを見比べれば容易に同定がし易いだろう。

 
 ノブドウ(ブドウ科ノブドウ属)

 最後にアオツヅラフジ(ツヅラフジ科アオツヅラフジ属)もう少しで完熟してくるようだ。↓画像のような色あいの果実で最後に黒くなり、その実が琥珀色を帯びてくれば完熟となるらしい。しかし、この種は有毒なために決して食い意地を張って、果実を口に放りこんではいけないので要注意!!(笑)

         
緑色でまだまだ若い果実    琥珀色となってくるもまだ実は黒くなってない    10~11月に琥珀色を帯びてくると熟す 

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