西山の花歩き ’21.9.29 曇りのち晴

 30日からは女子プロゴルフの日本女子オープンツアーが4日間行われ、そのTV観戦のために山へは行けない。それなら雨のない本日近場の花歩きを楽しむこととしよう、とウロウロ歩き回ることとしよう。それが大成功となってなんとラッキーにも、私は西山でこちらの(ページ中段にあり)「ヒノキバヤドリギ」に続いて、二種目の『絶滅危惧種』である「カラスノゴマ」を見つけてしまったのだ。ヤッホ~!!

 それはなんと、西山では初めて目にした「カラスノゴマ」の大発見となったのである。この花は、以前に大阪南部の山では何度も見てはいたのだが、その後は長い間目にしていなくて、本日は大感激となったのである。
 なお、この花は以前はシナノキ科であったが、現在のAPG分類体系ではアオイ科に変更されている。和名は種子をカラスの食べるゴマにたとえたものといわれている名前からして珍しい花なのだが、こちらでは個体数が多くはないようで超希少種となっているようだ。。

 
下向きに咲くといわれる、カラスノゴマ(アオイ科カラスノゴマ属) 
     
花が咲けばすぐに細長い実ができる    5弁鮮黄色で直径2cm程の花が8~9月に咲く 

 続いて、木本類のネムノキの葉によく似る葉をつけることからの名前をもつ、草本類のクサネムが目に入った。高さ0.5~1mほどと高くなるのだが、この場のものは50cm以下の高さで背が低かった。また、この花は1年草であるので、毎年は見つけにくいだろう。でも、花は旗弁の基部に赤褐色の斑点があって可愛らしく、目につきやすかった。

     
 クサネム(マメ科クサネム属)    クサムネの果実は6~8個の小節果からなる

 ①キクイモが花時らしく、群落で咲き誇っていた。この花にはよく似た②イヌキクイモと③キクイモモドキの種があるようだが、①と②の総苞片はふつう上半部はそり返るのが特徴だが、③の総苞は①と②とは全然姿が異なり、総苞片先が丸く短く、反り返らないのでこの違いから見分けることができそうだ。
 しかし、①と②の相違点は見分けにくく、確実に見分けるには根元を掘り起こして、①のキクイモは大きくサトイモのような形をしているが、②のイヌキクイモの塊茎は節のある紡錘形で、キクイモよりは小さいようだ。ただ、掘り返すのも気が引けることから、敢えて相違点をといえば、①キクイモの花期が9~10月だが、②のイヌキクイモの咲くのは早い7~8月だといわれるので、この方法で比較としよう。今回のキクイモの同定は開花時期と、細長く先の尖る総苞片の反り返る姿を確認して判断としたものである。

     
キクイモ(キク科ヒマワリ属)ヒマワリと違い風で倒れやすいようだ・・    総苞は半球形で総苞片は反り返る 

 コウホネ類には全国的にはいろいろな種類のものがありそうだが、関西圏ではふつうに見られるものは雑種だろうといわれる「サイコクヒメコウホネ」と「オグラコウホネ」の違いを知っておけばよさそうだ。なお、このサイコクヒメコウホネはコウホネ、ヒメコウホネにオグラコウホネの雑種起源とされる種で新種として発表されたとのことである。

 さて、その二種の違いだが、簡単には長い茎から大きな葉を伸ばして花を見せるのが前者(↓右参考写真)で、オグラコウホネの葉(↓左画像)のように、葉が水面上に浮かび、茎は水中のために見えない状態のもののようだ。

 
 オグラコウホネの葉は水面より上
に伸びないため葉柄は見えない
   
(参考写真)
サイコクヒメコウホネの
葉柄は水面から顔を出す
→のように花柄は見えても葉柄は見られず  オグラコウホネ(スイレン科コウホネ属)  葉は大きく、葉柄は水面上に伸び出てくる

 その他の花や実

     
ナガエツルノゲイトウ(ヒユ科ノゲイトウ属)   イヌホオズキ(ナス科ナス属)花は白色
     
 センダンの若い果実がびっしりついてた    モッコクの蒴果は赤色から熟し11月ころ割れる 

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