比良の峠歩き ’20.10.27 晴

 比良駅-イン谷口-金糞峠-奥の深谷-大橋-南比良峠-荒川峠-志賀駅

 久しぶりの比良だった。今回は奥の深谷への大橋とした。秋彩の深谷は如何だろうかとの思いである。もちろん、比良ではとことん静かな山歩きが楽しめる山塊なのでうれしい~。案の定一人しか出会わなかった。その方はこちらの歩きとは真反対道の歩きのようだった。二年前くらいに倒壊した水晶小屋を過ぎて、「ブナの杜」そばで南比良峠よりあたりだった。
 こちらは、金糞峠を過ぎてここまで口を聞く相手もなく歩いた後のため、人恋しく珍しくこちらから声をかけて10分ほども話し込んでしまうほどであった。聞けば同じように「静かな歩きが好きで、いつも単独行でやっている・・」とのことで、どうやらこちらの勝手な判断だが、気の合いそうな方だったのが雰囲気で出会った瞬間に察知できたのだろう・・。(笑)

 さて、正面谷からの道はしばらくぶりで足にきたが、どうにかかくれ滝に寄れば、以前の台風による杉の倒木が光景を台無しにしてたのが残念だった。心もそのあおりなのか、青ガレの金糞滝への立ち寄りに気が進まなくなってしまった。アハハ!、実はしんどかったのだ~爆笑

 正面谷の紅葉も最初はまだまだだな・・と思いながらの歩きだったのだが、金糞峠ではさすがにシロモジが一面に色づいていた。これなら、武奈はなんとか紅葉は進んでいることだろうと思いながら、予定どおり大橋から南比良峠へと向かうこととしよう。

     
かくれ滝は前の台風被害だろう杉が邪魔してた    どうにか金糞峠へ上がってきた、フゥ~ 

 いよいよ、比良の一級の渓流を目にしながらの歩きである。でも、気候的に野鳥の時期ではないのだろうか。植物ならさておき野鳥類にはからきしのためにこのような様子すら知らないのが残念だった・・。トホホ
やっぱり、歩くばかりの一日になりそうだったが、それなりに樹々は色づき始めているように感じながら歩けた。

 
 奥の深谷に座る毘沙門岩に逢えてうれしい~

 そして、大橋は相変わらず静寂の空間あり、小岩にかけてしばし瞑想に耽ってみよう・・。そしてそのそばには、真上の擂鉢山から湧き出るスリバチの水を手ですくった瞬間に、「そうだ、春にここでミツバコンロンソウを見たのだが・・」と頭によみがえった。その思い出はもう10年以上も過ぎただろうか・・。もちろん、とっくに絶滅となっているのが悲しい・・。

     
久しぶりに名水を手ですくってみた~    大橋の丸太橋を渡るハイカーは多くはなさそう

 大橋から南比良峠への間にはやや雑木の藪が現れるのだが、初めてのハイカーにはやや辛いだろうか・・?。しかし、こちらは勝手知ったる道のために今日は歩くばかりだ。その後には見るも無残な倒壊した水晶小屋の荒れ放題の状態がまだ続いていた。毎回思うのだが、この山小屋で過去に恩恵を被った山人の方々によってどうにか片づけてほしいとの思いで一杯なのだが・・。

 それからすぐで「ブナの杜」と思っている地で心休めることもできたのだったが、でも、この杜の紅葉景色は期待してたよりはずっと早すぎた感だったし、残念なのは木枯らし1号時の強風のせいなのかブナの落葉がひどかったのが惜しい・・。このすぐ先で最初に書いた、金糞峠より後の路で初めて出会った単独行の方と立ち話をしたのだ。

 
「ブナの杜」の紅葉は残念・・ 

 ハイカーの方と別れてすぐに縦走路出合だが、金糞峠から二つ目の南比良峠にも立ち寄ってひと息いれた。腰を上げ南よりにある荒川峠へ向かおう。すると振り返って凛々しい堂満岳がド~ンと座っていた。この雄姿も今日一番の紅葉でなかなかのものであった。

     
二つ目の南比良峠     堂満岳南尾根の紅葉が美しい~

 その先は杉の植林地帯でうす暗くなって気味悪いくらい毎回嫌な気持ちとなり、自然に足早となる箇所だが短いためにすぐに高い稜線に辿り着ける。そして、本日三つ目の荒川峠であった。本日は大橋と比良の峠歩きが本来の目的だったのでゴールの峠となったのだ。笑

 
本日三つ目の荒川峠 

 そして、これまた植林内をずっと中谷出合下へと下り、その後も林道をテクテクと荒川集落で、JR志賀駅までのんびり歩きだった。そうそう、今回の歩きの中で今年はじめてダイモンジソウの残花に出会い、それにジンバイソウだろうか、その幼葉やササユリの葉も目についた。来年のこれらの花時にも再訪したいとの思いも抱かせてくれたが、短く楽しい山旅とすることができた・・。

 
 ダイモンジソウ(ユキノシタ科ユキノシタ属)の残花
 
 ジンバイソウ(ラン科ツレサキソウ属)の幼葉

10/24ポンポン山の花歩き、ヒイラギ ホームヘ






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