ポンポン山の花歩き ’21.10.30 晴のち曇

 もうそろそろポンポン山のジンジソウも終わりとなっているのだろうと山頂から足を伸ばしてみた。さすがに橙黄色の葯もほとんどが落としており、終焉だとの姿となっていた。ちなみに今年のこのジンジソウの咲き初めは2週間前だったのだが、酷暑の今夏を耐え忍んでこの晩秋に咲いてくれたことに感謝しよう・・。なお、ジンジソウは花の形が人の字に似ることの謂れである。また、別名として葉の姿が何裂かのモミジ似であることから、同類の名をとってモミジバダイモンジソウとも謂われるようになったようである。

     
ジンジソウ(ユキノシタ科ユキノシタ属)    ジンジソウの花茎10~35cm高で小さな花多数

 二種目はキチジョウソウだったが、この花はもう終了で見るも無残な姿となっていたが、この地へ向かうのが大きく遅れたのだから致し方ない。それは、コロナ禍で山への気持ちが押さえこまれたのだが、生涯初めての疫病年の経験ではどうしようもないだろう・・。二年に渡って不幸な年だったことから、この花の謂れは忘れておこう・・。残念

 
キチジョウソウ(キジカクシ科キチジョウソウ属) 

 いずれにしても、酷暑と相まって大変な年なのだが、多数の植物たちも可哀想な年だったことは居た堪れない。ポンポン山での野草類の開花は10月末で早くもエンドとなったようだが、来年以降の正常な自然界となることを祈りたい。

 野草類の果実としてもそう多くは目にすることもできなかった。ツチアケビとチゴユリやツルアリドオシの果実がほそぼそと残っていたようだが、寂しいかぎりであった。

     
ツチアケビ(ラン科ツチアケビ属)グロテスクな実    チゴユリの黒い実(イヌサフラン科ホウチャクソウ属) 

 次は木本類の花だが、こちらもシロダモくらいしか目にできなかった。雌雄別株で本種は雄株のために果実はつかない。ただ、この地には雌花は小さく地味な花だが、雌株もすぐ近くで見かけたことはあるが、最近は雌株が伐採されてしまったようでその姿が見当たらない。そのために雌株は別地で果実を見ることにしている。この雄株地の花期は秋10月末ころ開花し、別地の雌株での果実は翌年10月~11月に赤く熟すこととなる。

 
 シロダモ(クスノキ科シロダモ属)の雄株

 その他の果実類をみよう。最初はモチノキ科モチノキ属で、この種でその内の黒熟するイヌツゲ以外はすべて赤熟する。中でもタマミズキは11月下ころには落葉して真っ赤な果実が、派手に目につくこととなるだろう。

         
 タマミズキ(モチノキ科モチノキ属)   同左の果実   クロソヨゴの果実も同じく赤熟 
         
クロガネモチもモチノキ属で赤熟    イヌツゲだけが黒熟する   テイカカズラ(キョウチクトウ科テイカカズラ属) 
         
 ナナカマド(バラ科ナナカマド属)   ヤブコウジ(サクラソウ科ヤブコウジ属)    ツルシキミ(ミカン科ミヤマシキミ属) 
         
 カマツカ(バラ科カマツカ属)   ウラジロノキ(バラ科アズキナシ属)    紅葉のツタウルシ(ウルシ科ウルシ属) 
         
サネカズラ(マツブサ科サネカズラ属)     翼有ニシキギ(ニシキギ科ニシキギ属)     山頂は10時半ころ14℃

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