河川敷野草巡り 23.11.8 晴れ

 すっかり河川敷の野草巡りにハマっています。今回はガガイモの果実状況がどれくらい進んでいるのだろうとの予定でした。ところが、やってきてあちらこちらで草刈りがくり広げられたらしく、景色が変わったような感じとなっているように思えました。

 ところが肝心のガガイモの果実が見当たりません。行ったり来たりの繰り返しで探し回ったのですが、見つけられませんでした。エ~と、げんなりで、どっと疲れが出てしまうこととなりました。(笑)
 気を変えてシロザの様子を伺うこととしました。赤みがかっているのはどうやら果実化が始まっているようです・・。何はともあれ、初めて出合った植物のために、さっぱり生態もハッキリしないのが現状でした。勉強不足で大恥でした・・・。泣 のんびり相、対しましょうか・・。

 
 シロザ(ヒユ科アカザ属)

 こちらはナルトサワギクという帰化植物ですね。しかし、花のない秋から冬場にかけて鮮やかな黄色く、大き目なキクの花を咲かせるために、この時期特別よく目立つ花のようです。

 しかし、全草に毒性のアルカロイドを含み、家畜がこれを食べると中毒死が報告されているようです。もちろん、繁殖力が強く在来植物を駆逐する危険性が、大きいといわれることから、2005年から特定外来生物の指定を受けています。

 
ナルトサワギク(キク科キオン属)特定外来生物 

 念のために葉の特徴ですが、約1cmほどの幅で細長く、縁には小さいですが、強い鋸歯があります。名のサワギクそのものの花は確かに可愛いお花ではありますが、こちらは可愛らしいといっていては困りものとなるために、枯死させることが大事です。もちろん持ち帰り自宅の庭に植える等は言語道断であります。お互いに注意致しましょう・・。

     

 続いてこちらはアレチウリといって、上記と同じで、帰化植物の特定外来生物であります。そして繁殖力が素覚ましく、元々分布していた植物の在来種等をたちまちにして覆い被さって繁殖してしまい、本来の在来種等を駆逐してしまう酷い帰化植物であることを知ったいただきましょう・・。

 
アレチウリ(ウリ科アレチウリ属)特定外来生物 

 葉は三角形で、その葉柄には下向きのキツイ棘があり、あらゆる他物に巻きついてさかんに分岐します。そして花は地味ですが、とりわけ果実は目立ちやすく、5裂する萼が果時に多肉となって、青色~紫色になりそう果を包むこととなります。そう果は球形で黒色の光沢がありきれいです。

 
イシミカワ(タデ科イヌタデ属) 

 晩秋ともなりますと、河川敷ではいろいろなアサガオ類の中でも、ホシアサガオの大き目な果実が際立ち目立ってきて、あちこちで目につきます。咲いたホシアサガオの果実には、とりわけ果柄が長く10cm以上になることもしばしばです。

 この種も生態系等に被害を及ぼすおそれのある外来種リストとして環境省がリストアップしています。要するに、総合対策外来種に選定されている雑草なのです。

     
ホシアサガオの果実    この花も外来種です 

 カナムグラも荒地や河川敷には大繁茂で、他物におかまいなく覆う等、野原の嫌われ者のようです。しかし、花や果実などはこれだけ繁茂しても、結構見どころはないとは言えないと思うのですが、如何でしょうか・・。

     
 カナムグラの果実   雄花は上向きに咲きます

 カラスウリがどちらでもツル性ですからでしょうか、他物へつるんで赤い実を下げています。

     
左がウリ棒の縞模様で幼果、右はもう熟して・・     

 * キカラスウリだなと思いながら、せっかく取り出した黒色のカラスウリの種子には、左右に二本の縦帯がだいたいあります。しかし、キカラスウリの種子にはこの帯はついていません。ぶら下がっている黄色いカラスウリの個体を初めて見て、「アッ、キカラスウリだ!」と喜んで叫んでも、ぬか喜びとなり疑わしいです。なお、二本の縦帯のついていない種子を見つけ出すのは個体数が多くなく、容易ではなさそうです・・。ヤレヤレ

 それは、カラスウリの果実は緑色から、幼果時の後には黄色になり、最後には赤色に変わります。しかし、ほとんど数少ないキカラスウリの果実は、緑色から黄色になって、ずっと黄色でぶら下がります。したがって、初めて黄色い個体を同定する場合には、↓のような黒い種子を取り出して、二本の帯があるなしで同定となります。

         
 今頃マウバルコウが二度咲きか    ↑画像の種子で左右に二本の縦帯    ヒメヤブランの種子は黒色
         
イヌホオズキは離れてつき        アレチウリは大繁茂で堤防に広がり 

 桂川観察が早く終わったために、小泉川のキヅタがそろそろ開花していないだろうかと期待して立ち寄ってみました。それにしても実時が長かったですネ。この開花を覗きに何度通ったことでしょう・・。
 こちらに立ち寄って大正解でした。日差しの弱い方の株は蕾硬しでしたが、日当たりのよい株はまさに咲き初めとなっていたのでした。過去に和歌山県の山の自然観察会で見てから、こちらでは何年振りかの開花を目にできました~。バンザーイ!

 
 手前が蕾で、左上が開花始まりです~

 キヅタは常緑木本で、別名はフユヅタともいわれています。甲子園球場のツタも有名ですが、あちらはツタはツタでも草本です。ナツツタとも謂れ草本のようです。
 キヅタよりツタの方が開花が早そうで、夏ころでしょう。こちらのキヅタの開花は、今年は11月に入ってからとなりましたが、来年ももちろん開花日も観察したいとおもいます。

         
 日差しの弱い株はチラホラと・・   こちらは日差しのよく当たる株で8割方咲いていました~ 

 センダンも日差しよい堤防沿いでしたから、果実も密についており豊年のようです。葉の色づきも次第に黄色くなってきそうです。

     
センダン(センダン科センダン属)    センダンは薬用植物の一つのよう 

 ツルグミの開花がそろそろ始まったようです。開花はナワシログミと同じように10~11月咲くようですが、果実は赤くなるのがツルグミの方が1か月ほど早い4月ころからで、ナワシログミの方が5月ころから赤くなるようです。

 
ツルグミ(グミ科グミ属) 

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