大原野の花歩き ’20.9.20 曇

 今回も別のリンボク地へ開花を期待して行ってみた。ところが、標高が前回よりやや高い地のためだろうか、前回地以上にツボミ状態で開花が遅いような状況のようだった。この種が花をつけるには、相当の成木まで成長しないと開花しないようであり、容易に開花状態に出会える個体数は極めて少なそうな樹木のよう・・と勝手に思い込んでいるが実際はどうだろうか・・?。
 ネット状でその開花時期等を調べるのだが、図鑑でも9~10月の花期だが、個体により開花時期のバラバラ感は否めないようだから、辛抱強く観察の足を運ばざるを得ないだろう・・。トホホ

 
リンボク(バラ科サクラ属) 葉は幼木なら鋸歯ありだが、成木葉は全縁だ

 フジバカマの自然種は近年はほとんど見かけなくなっているため、その花をみたい・・とのことから、心ある方達によってフジバカマ園が例年多くの花好きを集めている。しかし、長く同じ場所で咲かせば、その性質上から連作障害が出ることもあり、その箇所が本年より変えられたとの新聞情報で出かけてみた。ただ、これまでよりその広さがやや物足りないのだが、京都府では絶滅寸前種となっているこの花も、多くのフジバカマが容易に見られ、花の愛好家に喜ばれているようだ。また、蝶のお目当ても多いのだが、いつまでも続く暑さが原因だろうが、その野蝶たちの乱舞は例年よりやや遅れ気味のようである。

 
 右後ろの山は小塩山で、南春日バス停から東へ5分ほどで咲き乱れる
     
オミナエシも植えられ美しく開花     この花も珍しいカワミドリも同地で見られ

 山間の農地一帯には山野草が限りなく見られるのだが、ややもすれば草刈りがなされることから、年によっての開花が偏りがちとなるようだ。でも、そんな中にありながら、頑張って咲いてくれる野草達とのめぐり合わせを感謝しながら、毎年楽しみに歩き回っているのだが・・。今回はマメ科のネコハギが山肌一面に咲き乱れ、ヤブツルアズキの黄色花が満開で、ツリフネソウが終わり花となっていた。そして、近くには2裂する花柱が伸びるのが特徴の頭花のサワヒヨドリ(キク科フジバカマ属)がチラホラ咲きだしていた。

 
畔や法面の湿りがちな草叢で、日当たり地を好むサワヒヨドリ咲き初め 

 スズメウリは木陰の水辺あたりへ咲く、つる性の1年草で、花は直径6mmと小さいが、果実は1cmほどと大き目になる。暑くて蚊の寄ってくるような地に、花と実が一緒に見られた。果実は熟すと灰白色になるが、その頃には数も多くて見事になる秋のいでたちを待ちたい。。

 
スズメウリの花は小さく、深く五裂する白花が清楚だ 

 マメ科も種類が多い。今回はトキリマメの花は7月ころから咲き、もう今は終盤であろうか・・。果実はこれからだろうが、いろいろなその姿が楽しめた。これなら近縁種のタンキリマメも見たいものだが、両種が同一箇所で見られないのがいまいましい・・。笑い

         
 この花姿は独特でタンキリマメと同じ花だ   赤く熟すと二つに割れ光沢の黒い種子が出る    葉の幅は下部が広く葉先が尖る
        トキリマメ(マメ科タンキリマメ属)

タンキリマメと花はそっくりでその違いは初心者
にはほとんど分からないだろう・・。同定は葉で見
分けるのがやさしいのではないだろうか 

タンキリマメの葉は毛深く、葉の幅は中央より上
が最も広く、葉先は尖らず丸っぽい
   

 やや涼しさを感じるようになって秋花が咲き初めとなってきたようだ。これからが楽しみである・・。

     
 ヤブマメは紫花  ツリガネニンジンも紫色  ノダケの花は暗紫色
     
 マメアサガオは小さな白色花  タカサブロウは地味な花 ヒヨドリバナも地味 
     
 ヒガンバナがそろそろ咲きだした  ウバユリも鹿害でここまで残るは少  シダのマツバラン 絶滅寸前種

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