ポンポン山の植物観察 ’21.9.1 曇り

 9月に入ったが、2日の明日から3日間は雨模様と報じている。ならば山へは今日しかないぞと、誰かが告げているみたいに感じるのだが・・。との馬鹿な猛暑の中で出逢う山人は皆無の中、晩夏の植物を見て歩いた・・。

 満開だったのはセンニンソウだけしか目に入らなかった。この花と酷似する種にボタンヅルがあるが、今回は見られなかった。なお、花の相違点は、葉が全縁のセンニンソウに対し、ボタンヅルの小葉には不揃いの鋸歯がある点だろうか・・。

 
 センニンソウ(キンポウゲ科センニンソウ属)

 定点観察しているツチアケビだが、枯れ木等による保護柵替わりとのお蔭で、鹿の食害にも遭わずになんとかここまで生き残ってくれていたのが感動ものであったのだ。実のところ、山中のこちらでここまでツチアケビが状態良き姿で待ってくれていたのは初めての出来事だったのである。

 
ツチアケビ(ラン科ツチアケビ属) 

 帰り道の山麓で保護されていたツチアケビも、元気な果実姿を賑やかに見せてくれた。保護柵等の様子の違いにより、↑の28cmの高さとは違い、↓は50cmまで茎が高く伸びていた。

     
90cmの高さまで網で保護される中に50cmまで成長した5株ほどが見られた。 

 ウツギ類の中では、一番遅くまで見られるノリウツギもさすがに猛暑でもう終盤となっていた。サクラの仲間はほとんど落葉樹なのだが、珍しき常緑樹のサクラ属であるリンボクの開花が近いのではと、寄ってみると流石にまだまだでツボミのままであったが、今年は中旬ころには開花してくれるだろうか・・。

     
 ノリウツギ(アジサイ科アジサイ属) リンボク(バラ科サクラ属)   

 落葉高木で5~20m以上にもなることは珍しくもないコシアブラの開花時期は真夏である。しかしながら、あまりに高木となるために花や実を手に取って観察することは容易ではない。よって↓の画像のように天候も芳しくない本日ではなおさらのこと、花はツボミか開花しているのかも不鮮明である。さらには果実化が始まっているのか等すら判然としないのがいまいましい・・。

 図鑑をいろいろ調べると、タカノツメなどウコギ科の木は雌雄別株のようだが、コシアブラは雌雄別株等についてふれている図鑑はなさそうだ。でも、ネット上によれば、どうやらコシアブラの花は両性花の場合と雄花雌花がある場合があるらしい。ところで、私は別の山域で背の低いコシアブラの木を知っているのだが、花の細部を観察したくても、コロナ禍でJRに乗るのも気が引ける日々のために誠に残念でもある。

 
コシアブラ(ウコギ科ウコギ属) 多分ツボミだろう・・

 その他の果実類だが、種によって果実姿はいろいろな違いを見せてくれ面白い・・。

         
カマツカ実は赤く目立ち鳥達呼     ヤブコウジ赤く正月の縁起物に   ナナカマド赤い実鳥や人にも人気 
         
 ツルアリドオシは赤い実が長く   トチバニンジン薬用に使われてた    ケアクシバは日本海寄りは少ない 
         
イソノキ実は赤から黒色になり熟     チゴユリ液果は黒くなって熟す    エゴノキ熟すと果皮裂落、種子見る
         
ヤブニッケイ晩秋に黒紫で熟    元々キュウイの原種のサルナシ   ハイイロチョッキリの仕業 

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