ポンポン山の花歩き ’21.6.3 曇り

 それにつけても、コロナ禍の今年は梅雨は早いし、降れば降ったで強雨が多い。そんなことで今夕には降り出し明日はその豪雨がやってくるとのことで、早出の花歩きとなった。そのお目当てはサイハイランだったのだが、行きそびれたようで、その花は直角に咲いて最盛期の花姿は過ぎてしまったようで、ほとんどの花びらも下向きに垂れ下がっているではないか・・。ちなみにその最盛期の花姿はこちらからご覧願いたいが・・。

     
サイハイランの生育はやや早し・・    こちらの株も日差しがまばらのよう・・ 

 そのために、鹿除け柵外からいろいろ覗き込むことにしたが、花の周りは昨年とは異なり、雑草たちの成長著しくて、サイハイランにまで日当たりがまわらなくなったのか、花茎が昨年とは大違いで、背が低く柵外からのサイハイランの綺麗処を愛でることとはならなかった・・?。いやはやコロナといい、オリンピックといい、2020年から今年にかけては人騒がせな年のようで無常そのものではないのだろうか・・。

 続いて、ヤマハタザオ(アブラナ科ヤマハタザオ属)が咲きだしていた。この花は越年草で冬をロゼットで越すために、いつでもその根生葉が確認でき、安心できるのでホッとするのがうれしい。↓左画像クリックで拡大及び説明が見える。

 マルミノヤマゴボウ(ヤマゴボウ科ヤマゴボウ属)が鹿柵内でよく咲いていた。この花は毒草なのに昨今では完全な鹿の忌避植物から外れて、自然の中ではほとんどが鹿の食害に遭っている花であろう。ただ、鹿は食べているようだが、ヤマゴボウ属三種は毒草であるので知っておきたい。特に秋口には果実を見たら、小さな子連れ時のハイク等では口に入れないように注意が必要だ。

 
マルミノヤマゴボウの花は直立し垂れ下がらない 

 よく似た花でヤマゴボウがある。しかし、その花は昨今ではほとんど見ることは極めて少なくなっている。その相違点だが、①ヤマゴボウは萼が白色で②と同じだ。そして雄しべの葯はピンク色で美しい。また果実の心皮は8個に離生し分果となる。果実の種子は平滑である。
 ②マルミノヤマゴボウや①の花が白く見えるのは花弁ではなく、萼である。②の雄しべの葯は普通白色だが、中には紅色もあるようだ。そして、花穂が長く伸びず、下に垂れない。また、果実の心皮は7~10個で合生し分果しない。種子には同心円状の線条がある。
 最後に、三種目の③
ヨウシュヤマゴボウは、果序が長くなって垂れ下がり、花時から実時にかけて姿が相違するために、見分けは簡単であろう。

 
 山歩きでは、木本類も見たい!。とりわけ、本日はバイカウツギとオオバアサガラがよかった・・。

     
 バイカウツギはやや峠を過ぎてたが、まだ見られた~   ここでのオオバアサガラの花は早いようだ、来年は早く来よう 

 それにタンナサワフタギ(ハイノキ科)も満開をやや過ぎてたし、マルバアオダモ(モクセイ科トネリコ属)はもう果実化が始まってた。もちろん、エゴノキは方々で足元の登山道を真っ白く染め上げて、花の終焉を告げていた。

     
タンナサワフタギの花は蕾からすぐ開花するよう    マルバアオダモ小葉普通1~2対、これは3対* 

 *マルバアオダモの小葉は普通1~2対だが、今日は珍しくまれな3対の葉のマルバアオダモを見かけた。なお、名の謂れは同属のアオダモに似ていて、葉の縁が全縁か鋸歯がほとんど目立たないので、「マルバ」をつけたものである。「マルバアオダモ」は葉の形が円いことを表すわけではない。なお、アオダモの名は、枝を水に浸けておくと水が青い蛍光色になることからとされている。 

 さすがに、山頂へは8時半ころ着いたので、誰一人姿はなかったが、もう20℃にもなって汗かきには辛い時期となってきた・・。

 
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